お客様満足度向上は問い合わせ対応がカギ!? 情報の一元管理で高品質な対応を実現

メーカーに問い合わせの電話をしたら、長時間待たされたあげくに折り返しとなり、いつまで待っても電話がかかってこない。こんな経験はありませんか? せっかく優れた商品やサービスを提供しても、このような顧客対応ではすぐにお客様満足度は下がってしまいます。お客様の満足度を向上させる顧客対応とはどのようなものなのでしょうか? また高品質な顧客対応を維持するためにはどのような施策が必要なのでしょうか? 今回は、お客様満足度が下がる要因やその対策などについて解説していきます。

問い合わせ対応でお客様満足度が下がる要因とは?

まずは問い合わせの対応でお客様の満足度が下がる要因について確認しておきましょう。ここでは電話の場合と近年増えているメールやチャットの場合に分けて解説します。

電話の場合

サポートの窓口に電話がつながらない

商品の使い方やサービスの内容について知りたいと思って電話したら、ずっと話し中でまったくつながらない。もしくは電話はつながったものの、自動音声応答システム(IVR)で延々と保留になってしまう場合などがあると、お客様の満足度は低下します。このような対応の不備は、問い合わせ方法が電話からメールやチャットに移行していく原因にもなっています。

つながっても回答まで長時間待たされる

電話がつながりオペレーターと話せても、回答まで保留で延々待たされることもあります。オペレーターとしては商品やサービスの内容に詳しい担当に問い合わせをしたり、上長に回答内容の確認をしたりしているのですが、お客様にとっては長い時間待たされているという印象しか残りません。また後日回答すると言われ、その約束が守られないようなことが発生すると、さらに大きなトラブルに発展します。

商品やサービスに対する問い合わせに通話料がかかる

サポートの窓口がフリーダイヤルを用意していない場合、お客様は待たされた時間分の通話料を負担することになります。商品やサービスに対する問い合わせをしているのに、金銭の負担が発生することに納得できないお客様もいるでしょう。また回答まで長く待たされるようなことがあると、不満はさらに大きくなります。

メールやチャットの場合

問い合わせやメールの返信が遅い、または返ってこない

折り返し回答しますと言われてから返信が遅い場合も、お客様満足度を低下させる要因です。ある調査によると、お客様が早いと感じる返信の時間は1時間以内、24時間以上かかった返信にはかなりのストレスを感じるとレポートされています。また遅いだけでなく、返信が返ってこないような場合には企業に対する信頼感まで失います。

約束が守られず放置される

メールの返信はあったものの結局約束が守られない。再度連絡すると新しい担当者が応対し、同じことをまた説明しなければいけないこともよくあるケースです。カスタマーサポートの部門内で情報共有が不足しているとこのような不手際が発生しがちです。このような応対もお客様からの信頼を失います。

言葉遣いの問題や二重対応がある

応対しているオペレーターの言葉遣いや文面が不適切な場合にもトラブルは起こります。電話の声によるコミュニケーションと違い、文字では微妙なニュアンスが伝わりにくいことがあるからです。また同じ回答が二度返ってきた場合は、真剣な対応がなされていない(顧客として大切に思われていない)と不満を感じるお客様もいるようです。メールやチャットの文面にも細心の注意が必要です。

問い合わせ方法の変化

「電話がなかなかつながらない」「回答まで長く保留で待たされる」「通話料金が発生する」などの問題から、近年では若い世代を中心に問い合わせ方法に変化が現れています。モビルス株式会社が全国の20歳~60歳以上の男女643名に実施した調査「お客様窓口の利用実態調査2022」によると、若い世代はサポートセンターや問い合わせ窓口への連絡手段として、電話ではなくメールやチャット、LINEなどを選択する傾向にあると報告されています。

たしかに問い合わせのサービスを利用する側から言えば、電話口で待たされる非効率さよりメールやチャットで問合せ内容を送り、回答を待つ方がストレスは少ないでしょう。またチャットやLINEでの問い合わせ対応が可能であれば、スマートフォンやタブレットなどの普及により移動や仕事の邪魔をされることなく、回答を受け取れます。

さまざまな年齢層のお客様が利用するカスタマーサポートセンターやECサイトのお客様窓口には、電話だけではなくメールやチャット、SNS(Facebook、LINE、Twitterなど)の問い合わせに対応した、マルチチャネル化が求められているのです。現代はインターネットやSNSが普及し、悪い評判はすぐに拡散されてしまいます。このような変化に迅速に対応できないと、企業としての評価を落としてしまうことにもなりかねないでしょう。

ただしお客様とのやり取りがメールやチャットなどのデータになったことにより、情報として管理しやすくなったことも事実です。問い合わせ情報の効率的な管理にはツールの活用による一元管理が考えられます。

お客様満足度を上げるには情報の一元管理が必須

問い合わせ方法のマルチチャネル化にも対応し、顧客対応の品質を一定に保つには情報の一元管理が必要です。問い合わせ情報の一元管理にはツールの導入が効果的で、問い合わせ管理システムやメールの共有システムには以下のような特徴があります。

マルチチャネル対応

問い合わせの主流になりつつあるメールやチャット、LINEの顧客対応状況の情報を一元化し、部門内で共有することにより効率的な顧客対応が可能です。このようなマルチチャネル機能を持つツールを導入すれば、将来的に問い合わせ方法が増えたとしても迅速に対応できるでしょう。

ステータス管理

一元化された情報の対応済・未対応などがすぐにわかるため、対応の遅れや漏れ、二重対応の防止になります。対応の不手際はトラブルに直結するので、メンバー間で情報共有を行い全員でステータス管理を行うことが大切です。

返信メールのチェック・承認機能

お客様に返信メールを送る前に、上司によるチェックや承認を受ける機能です。特にクレームの対応では、ちょっとした言葉遣いや不適切な表現で、お客様の心証を害しトラブルとなることが多くあります。あらかじめ上司による文面のチェックを受けることで無用なトラブルを防止できます。

過去資産活用

過去に応対した事例から対応例やメールの文面などを活用できる機能です。これは上記のような不適切な表現によるトラブルを防止するのと同時に、新たに文面などを考える必要がないため業務効率の向上にも寄与します。また株式会社インゲージの提供する「Re:lation」(リレーション)であれば、AIが過去に利用した最適な文例をテンプレートとして推薦する機能があるため、より効率的な顧客対応が可能です。

→ LINK 株式会社インゲージの提供する「Re:lation」ならこれらの機能をすべて実装済。高品質な顧客対応を実現

変化する顧客ニーズへの対応が顧客満足度向上を実現させる

情報の拡散が速い現代では、悪いイメージはすぐに     拡がります。またダメージを負ってしまった企業イメージを取り戻すには、かなりの努力と時間を必要とするでしょう。顧客の満足度や評価は、社の命運を左右するような重大なリスクを秘めているのです。問い合わせ窓口には企業の顔として、常に真摯で高品質な対応が求められます。顧客ニーズの変化を敏感に感じ取り、迅速に対応することが顧客満足度の向上につながるのです。