見込み顧客を着実に顧客化できるかどうかは、管理とアプローチ次第です。ここでは、見込み顧客とは何か、含まれる4つの分類まで確認します。管理やリスト作成の方法、アプローチ手段となるステップメールにも触れています。煩雑な管理やメール配信を助けるメール配信システム「Re:lation」も紹介していますので、ぜひ、参考にしてください。
目次
見込み顧客とは
見込み顧客とは、自社の商品やサービスを購入・利用する確率の高い人のことです。人は、欲求や必要性を感じ、それを満たす商品やサービスを選んで購入・利用しますよね。
見込み顧客は、2つの要素をすでに持っています。
- 自分の欲求や必要性に気づいている
- 商品やサービスの存在を知っている
見込み顧客を、より明確に知るために、潜在顧客と比較してみましょう。
潜在顧客は、見込み顧客になるためのきっかけが必要とされる人です。
- 自分の欲求や必要性に気づいていないこともある
- 商品やサービスの存在を知らない(知れば興味を持つ可能性がある)
見込み顧客は、営業パーソンやマーケッターが探すべき、顧客に近い貴重な存在です。
育てる=情報提供や適切な対応とアプローチで信頼性を高め、購入・利用の意欲をさらに喚起できる可能性の高い層なのです。顧客化に向けてしっかり管理し、育てていく必要があります。
知っておきたいニーズとウォンツの違い
上記の説明の中にも出てきた欲求と必要性とは、それぞれウォンツとニーズと言い表すことができます。
営業やマーケティングをしていくには、この2つをきちんと区別して理解しておく必要があります。実際の購入や利用というアクションは、ウォンツとニーズの両方が高まったときに起こるものだからです。ここで、混同されやすいウォンツとニーズの違いを確認しておきましょう。
ウォンツ
ウォンツは、生活や仕事の中で起きる満たされないことに対し、不足補充や不満解消を求めるときに湧く「感情」を指します。欲しい、こうしたい、という感情です。
- サプリメントを摂りたい
- 高機能な専用システムを取り入れたい
覚えておきたいのは、欲しい、こうしたいという感情が湧いても、常に購入などのアクションを起こすとは限らないということです。アクションは、衝動性、納得性、妥当性、可能性、必要性などが高まったときに発生します。
また、上記で例として挙げた2つのウォンツを考えるだけでも、市場の範囲は膨大なことがわかります。いくらか絞り込んだとしても、どのような方法で、どの店の、どんなものを考えると選択肢は多種多様に存在します。
つまり、欲求=ウォンツがあっても、見込み顧客のその感情の程度にも、絞り込みの状況にも段階(差)があるということです。
ニーズ
ニーズは、生活や仕事の中にある不足補充や不満解消の必要性を感じることを生み出している「状態」のことを指します。
私たちは、こうなりたい、これがあればいいなという理想像をもちます。それは何かに迷ったり、困ったり、もっとうまく進める必要性などから生まれているでしょう。ニーズとは、その理想の地点があるけれど、そこに到達できていない「状態」のことなのです。
- サプリメントを摂りたい
- 高機能な専用システムを取り入れたい
そう思うことは、ウォンツです。
それぞれの「〇〇したい」の裏に、問題点や課題となる「状態」が見えませんか?
- サプリメントを摂りたい
→(身体の不調、老化、体力や気力の低下…etc) - 高機能な専用システムを取り入れたい
→(全業務に手が回らない、生産性や競争力が低下している…etc)
この()内がニーズです。モノに満たされた現代では、解決策はひとつではありませんし、何らかを代用したやりくりで済ませていたり、なくてもやっていけていたりすることも多いです。このため、自分のニーズをはっきりと自覚する機会も少ないと考えられています。
ですから、営業やマーケティングでは、このニーズを引き出すこともポイントになってくるのです。
見込み顧客にもランク分けが必要?
見込み顧客は、商品やサービスに対するウォンツやニーズを感じている人ですが、その程度はさまざまです。その程度は、大まかに4つのランクに分けることができます。
程度の低いほうから「まだまだ客」「そのうち客」「お悩み客」「今すぐ客」です。ランクごとに特徴は異なり、アプローチ方法も変えていかなければなりません。一つひとつ確認していきましょう。
まだまだ客
ウォンツもニーズも限りなく初期段階で、商品やサービスの存在を知ったばかり、もしくは、自社のものを知らないという人もいます。販売者や提供者からは、その人にウォンツやニーズが発生する可能性が見えますが、その人自身は、まだほとんど自覚がないという段階です。
いくらかの興味はあるとはいえ、それ以上のアクションを起こすほどのウォンツやニーズを感じていません。
ウォンツやニーズを喚起するためには、商品やサービスについての知識・情報提供が必要です。メルマガなど登録制のもので継続的な情報提供機会を作り出すといいでしょう。
そのうち客
そのうち客は、自社の商品やサービスを知っていて、かつ、「欲しい!」とも思ってくれています。ただ、本当に必要なのかを考えながら、その後の購入や利用に踏み切ることを迷っている段階です。資料やサンプルの請求、メルマガ登録、WEBサイトの閲覧など何らかのアクションを起こしている可能性が高いです。
そのフォローを徹底するとともに、その中でニーズを高めるアプローチが必要になります。まだまだ、積極的に売り込むには早いかもしれません。なぜそれがいいのか、どんな効果が見込めるのか、放っておくとどうなるのかなどの情報を提供しながらランクアップを狙いましょう。
お悩み客
お悩み客というのは、そのうち客とは逆で、商品やサービスに対してニーズは感じているけれど、ウォンツが低いという人です。たとえば、価格が高いとか、逆に安すぎるから心配とか、競合や類似の商品と比較して迷っているなど、いろいろな理由が考えられます。
言うまでもなく引き上げたいのは「ウォンツ」です。
そのためには、購入や利用をしなかった場合との比較情報を提供していくことが有効となります。判断するための材料を増やしてもらい、前向きな検討を後押ししていくのです。
この段階でも、売り込み感が強すぎると、商品云々より押しの強さが理由で敬遠される可能性があります。アプローチの頻度や表現にも、慎重さを保ちたいところです。
今すぐ客
見込み顧客の中ではもっとも顧客化の可能性が高いです。
すでに、ウォンツもニーズも醸成されているという好条件がある一方で、機を逃すと、競合に奪われてしまうことも多くなります。ですから、この段階では、迷わずオファーするアプローチが必要です。
たとえば、期限つきの割引情報、商品デモでの紹介、費用対効果の資料など、より詳細で突っ込んだ情報を提供してアクションにつなげます。
見込み顧客の管理とリストの作り方
では、見込み客をどのように管理していけばいいのでしょうか。
顧客管理に欠かせないのが顧客情報のリストです。リストの作り方も合わせて、見込み客管理の仕方を説明していきます。
顧客リストのデータベース化
顧客リストはデータベース化しておきましょう。
見込み顧客には、段階があり、各顧客がどの段階にいるかで適切なアプローチがあることをお伝えしてきました。見込み顧客の段階を無視して、一括りで管理しようとするとアプローチミスや抜け漏れのリスクが高まります。それを防ごうとすれば、業務が煩雑になり、混乱を招くこともあるでしょう。
上記で紹介した4つのランクに分けてリストを作成しておけば、見込み顧客の管理もしやすくなるはすです。
最低限必要な情報
見込み顧客リストに最低限必要な項目としては以下のようなものが挙げられます。
- 顧客名
- 郵便番号、住所
- メールアドレス
- 会社名
- 業種
- 関連情報(情報入手経路など)
これらの情報は、たとえば、セミナー参加者名簿、展示会来場者名簿、メルマガ登録者、名刺などから集められると思います。情報入手経路などの関連情報もウォンツやニーズを測る上での材料になるため、リスト内の情報としてしっかり残しておきましょう。
社内のいろいろな場所に顧客情報が散らばっていると、せっかくの見込み顧客を逃してしまいます。見込み顧客リストの中で一元的に管理する体制を整えて共有していきましょう。
手打ちでリスト化する場合は、文字に間違いがないように注意してください。できるだけWEBサイトなどからコピペするとミスも少なくなるはずです。
維持や管理がしやすいツールを使う
見込み顧客が増えても、維持・管理しやすいツールを選択しましょう。たとえば、エクセルなどを使って管理している企業も多いです。エクセルは、レイアウト・配置・表示も自由に設定できるため使い勝手の良いツールのひとつです。
難易度も低く誰でも使えますし、データ分析のための表やグラフも設定しておけば自動反映できます。セルの色分け、抽出、並び替え、重複チェックも可能です。機能を使って工夫を施しながら、使いやすいツールに仕上げていきましょう。
リスト化した情報の変更があったら、即反映させることがポイントです。継続的にアップデートを施して、いつも最新版を保てるようにしておきましょう。
見込み顧客へのアプローチはランクに合わせて適切に
見込み顧客は、各段階(ランク)ごとに適切なアプローチをしていく必要があります。その対応やアプローチで、見込み顧客を顧客化に向けて教育・育成していくのです。
見込み顧客の育成に有効なステップメールについて解説します。
ステップメールで見込み顧客の育成
ステップメールをうまく活用することで見込み客を育成していけます。ステップメールがどのようなものかを確認しておきましょう。
ステップメールとは
ステップメールは、見込み顧客ごとに個別配信するメールです。見込み客の基本情報(性別、生年月日、職業、役職)がもとになったり、参加や登録などその見込み顧客のアクションされた日を起点にしたりして、個々に対応・配信していきます。
配信のタイミングが、顧客ごとに異なってくるのが特徴です。つまり、同じ内容のメールでも、タイミングは相手の情報に合わせてズレてきます。たとえば、登録日や利用日を起点にして、一週間ごとに数回のメールを届けるといったものです。
ステップメールは、見込み顧客との関係性を強くし、育成することを目的に配信します。とくに検討に時間のかかる商材を扱っている場合に、興味発生から購入まで、見込み顧客をつなぎとめる効果があります。
メルマガとの違い
メールマーケティングのもうひとつの方法として、メールマガジンの配信もあります。ステップメールとメルマガは別物です。
メルマガも、ターゲット層に合わせて配信しますが、個別ではなく一斉同時送信です。そのタイミングも顧客情報ベースではなく、企業が「今だ!」と思うとき、もしくは、企業が設定する定期配信となります。
ステップメールの内容は固定されたものですが、メルマガはニュース性の高い、新しい情報を盛り込みます。
メールの配信
ステップメールは、個別対応するためにメール配信システムなどのステップメール機能を使用して配信します。はじめに、配信シナリオをシステム内に設定し、メールの内容を登録しておきます。その日時の配信に該当する見込み顧客に対して、設定された登録メールが自動的に送られる仕組みになっています。
メルマガとの組み合わせも可能です。
メルマガの購読者のメルマガ内での特定の反応(クリックや登録など)をもとにして、ステップメールを設定することができます。逆に、ステップメールでメルマガ登録を促して、メルマガ購読者を増やすことも可能でしょう。いずれも、メール配信システムを使うと、管理・進行がスムーズです。
顧客管理からメール配信まで一括管理
Re:lationは、見込み顧客の管理から、メール配信までを一括管理できるシステムです。
メール、LINE、Twitter、電話、チャットなどさまざまなツールでの顧客とのやり取りも一つの場面で管理できます。ワンクリックで、個々の顧客情報とやり取りの経緯も時系列で表示されます。
メールの送受信の状況もひと目で分かるので、対応漏れや二重対応の心配がありません。
ステップメールの予約送信も簡単で、楽天マスクアドレス、キャリアのメールアドレスにも確実にメールを届けることができます。見込み顧客のランクごとにラベルをつけておけば、すぐに集計や分析、可視化もできます。
20日間は無料でお試し利用ができるので、一度活用されてみてはいかがでしょうか。
見込み顧客を適切に管理してアプローチを成功させる
貴重な見込み顧客を逃さないために、顧客情報はデータ化して一括管理しましょう。 アプローチは見込み顧客のランクに合わせて変えていくのがポイントです。混乱やミスは、メール配信システムで防ぐことができます。適切なアプローチで、見込み顧客を顧客に育成していきましょう。