BtoBメルマガの開封とクリック率を上げるために必要なこととは?KPI設定は?

Side view of businesswoman using smartphone near documents and laptop on table, e-mail illustration
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BtoBマーケティングとメルマガの相性は良く、顧客獲得効果の見込める手法のひとつです。ここでは、メルマガの開封率やクリック率向上のコツ、配信頻度やタイミング、有効なコンテンツなど、メルマガ配信の効果を最大化するためのポイントを解説します。最適な戦略と計画を具体策に落とし込んで、メルマガをリード獲得につなげていきましょう。

読み手(顧客)にメリットがなければ反応は期待できない

Email Alert Popup Reminder Concept

BtoBのメルマガの場合、求めている商材に関することなどビジネス上の情報収集を目的に購読する人が多いのが特徴です。

せっかくメルマガを配信しても、読んでもらい、読み手のアクションを引き出せなければ、残念な結果で終わってしまいます。読み手は興味のあるメールしか開きません。

BtoBメルマガの配信にあたっては、開封率アップの目標を主軸とする場合と、クリック率を上げることを目標とする場合があると思います。ここから、それぞれの目標に近づくためのポイントを説明します。

開封してもらうことを目標設定にしたメルマガ

メルマガの反応度を測る要素として、開封率が挙げられます。

メルマガも開いてもらわなければ、何も始まらないですよね。しかし、現実にはBtoBメルマガを受け取る企業の購読者は、忙しい毎日を過ごしています。毎日、数十、数百のメールを受け取っている人も少なくありません。仕事上のメールと比較すれば必然的に「メルマガ」の優先度は低くなるでしょう。

では、どのような工夫をすれば、自社が配信するメルマガの開封率が上がるのでしょうか。

1.件名(タイトル)で興味喚起

メルマガが読まれるか、読まれないかを最初に決めるのが「件名」。メルマガ配信において、もっとも重要な役割と効力を持つ要素です。

購読者がはじめに目にするメッセージであり、メールに何が書かれているのかが明確に正確にわかるというのが大前提。正確とは、メールの中身と一致していなければならないということです。

「興味が湧く」「メリットを感じる」「自分(購読者自身)に必要と感じる」「タイムリー」と思わせる件名が開封を促します。自社を「知ってもらうため」のメルマガと、何度かやり取りがあり「自社サービスを知ってもらうため」のメルマガでは、件名も区別して設定しましょう。

できるだけ簡潔に短くまとめるなど、受信ボックスの中で目に留まりやすくするための工夫も必要です。完全に特定することは難しいですが、購読者がメルマガを読む際に使うデバイスのことも考えて件名の長さを調節しましょう。その際、件名の入力可能文字数ではなく、各デバイス上での表示文字数を考慮するのがポイントです。

PCで読まれる場合は、30文字あたりが限度でしょう。目に留まりやすく、開封されやすい表示を考えると、もっと短く凝縮できるほうが理想的です。スマホになると表示される文字数は20文字を切ります。できるだけ頭のほうに重要事項を持ってくるなどの工夫も必要です。

2.セグメントに応じたコンテンツ・タイトル

そして最も重要なのが、業界・規模・課題・相手の職位などに応じて、セグメントを切って配信することです。業界・業種・職種・課題が違えば、当然興味を持つ内容はすべて異なります。採用部門が持つ課題と、営業部門が持つ課題、EC事業者が興味を持つコンテンツと、製造業や建設会社が興味を持つコンテンツは当然異なりますので、広く浅くに刺さるコンテンツよりも、その送る相手に合ったコンテンツを送れば、必ず開封率は高くなります。

そして、メルマガ施策においては分析が重要になります。どのようなコンテンツが開封されたのか、どのタイミングでどのようなリンクがクリックが多かったのか、それらを追跡し分析することで、次の施策につなげます。そうして、ターゲットユーザに対し、最も開封されやすいタイミング・コンテンツへと最適化していきます。

そもそもメルマガは、自社の購読者に合わせて独自の内容を配信するものなので、「自社の購読者はどうなのか」を分析することで、より「開封率の上がる」タイミングが測れるはずです。

クリック率を上げることを目標設定にしたメルマガ

Closeup of hands using tablet with empty screen on pink background. Business and technology concept.

配信したメルマガに対する反応は、主にリンクやボタンなどのクリック率で計測します。クリック率は、開封後の反応を測るものですから、開封率よりグッと数値が下がります。そのため、開封されてからのクリック率、開封されないものも含めた全体のクリック率、それぞれで分析することも必要になります。開封されたけどクリックされなかったのか、開封されていないからクリックされないのか、その違いは小さいようで重要です。

購読者はできるだけ短い時間で読了できることを望んでいます。その条件のもとで、しっかりとメリットを届け、クリックという反応を促すにはどんなことが必要でしょうか。

1. ボタンやリンクは分かりやすいものを

HTMLメールであれば、CTA(リンク付きのボタン)をメール文中に挿入することができます。明らかにクリックできることが分かる、ボタンだと認識されることがまず重要です。サイト上のボタンと同様に目立つ色で、「無料ダウンロード」「今すぐホワイトペーパーDL」など分かりやすいアクションを促すような文字でボタンが作られていると、クリック率は高まります。

高機能なMAやメール配信ツールでは、HTMLのメールを簡単に作ることができます。こうしたツールを用いてメール作成をすることで、よりクリックされやすい魅力的なメルマガをデザインしていきましょう。

2. 課題や問題解決に役立つ情報を入れる

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メルマガには、購読者層の課題や問題解決に役立つ情報を盛り込んでいくことが重要です。無作為に自社が発信したいことや伝えたいことを詰め込むような一方的な配信では、読まれるメルマガにはできません。

  • 購読者がどのような環境・状況にあるのか
  • どんなことに困っているのか
  • どのような情報を欲しているのか
  • どうなることを求めているか

これらのことを入念にリサーチ・分析した上で、相手の立場に立った内容を選定することが大切です。購読者の「自分ごと」により近い内容で、その解決につながると思える情報ほど、熱心に読み込んでくれるはずです。より詳しい情報ページへの誘導もしやすくなるでしょう。

役立つ、ためになるという印象を持ってもらうことが、その後に配信するメルマガの開封率やクリック率の向上にもつながっていきます。

BtoBメルマガの送信頻度

BtoBメルマガは、1週間に1回程度の配信が平均のようです。頻度が多すぎると、うっとうしさからの登録解除や仕事時間との兼ね合いで読まれる可能性があっても読まれないメルマガが増えます。

頻度が多くなるとメルマガの内容が薄くなりがちなので、それが未読や登録解除につながることも考えられるでしょう。BtoBメルマガの購読者は、ある程度の目的を持って登録・購読しているものなので、継続的に質を保つという点も考慮して配信頻度を設定することが大切です。

逆に頻度が少なすぎると、忘れられてしまう可能性が高くなり、当然、メルマガからの反応も少なくなるでしょう。バランスを保てる配信頻度を見極めていく必要があります。

Sort mail and organize work with incoming and outgoing contacts.

読者の興味をひきつけるコンテンツとは

BtoBメルマガ購読者の興味を引くコンテンツとはどのようなものでしょうか。一般的なメルマガも含めて考えると、コンテンツの種類は多岐にわたります。BtoBメルマガで有効と考えられるコンテンツとしては、以下のようなものが挙げられます。

  • 自社、自社商品やサービスの紹介資料
  • ストーリー性のあるサンプル動画
  • 導入事例
  • 新規サービスの紹介
  • 課題解決事例
  • イベント出展やセミナー開催の告知

購読者(ターゲット層)の特徴によって、どのコンテンツが有効なのかは異なってきます。

購読者の中でも、購読者の興味・関心レベル(リードジェネレーションやリードナーチャリング上の各ステージ)が異なるはずです。興味の初期段階の購読者、リードに近づいた購読者、既存顧客、ロイヤルカスタマーなどに「分けた配信」で、それぞれにフィットするメルマガ内容を届けていきましょう。

送信数から効果シミュレーションを実行

送信数をもとにして、メルマガ配信の効果をシミュレーションしてみましょう。上記でご説明してきた開封率やクリック率などの進捗度も測っていくことができます。

下の()内がBtoBメルマガの平均率なので、目標とすべき数値も導き出せるでしょう。

送信数(持っているアドレス数=送信総数)
→ 到達数(送信数の96%前後 平均4%は未達)
→ 開封数(到達数の20%目安)
→ クリック数(開封数の25%目安)
→ 最終目的・目標数(クリック数の1%目安)

ここで測定した数値を、実際の反応数(%)と比較してみると、現在のメルマガの配信効果が順調に出ているのか否かの効果シミュレーションが可能です。最終的なメルマガの目的(購読者のアクション)の目標数から逆算すると、各段階でクリアするべき目標値、つまり最初の目標設定もしやすくなると思います。

メルマガの配信を行う場合、開封率やクリック率の評価だけで終わらせないことが重要です。「最終的な目的を達成するために」、開封率やクリック率を含め一連の効果シミュレーションを実行していかれることをおすすめします。

メリットのわかるBtoBメルマガで効果を最大化する

BtoBメルマガの開封率やクリック率を上げるポイントをお伝えしました。 件名、送信頻度、送信タイミングなど微妙な調整がメルマガの成果に違いをもたらします。メルマガのコンテンツや内容も含めて、すべてをターゲット(購読者)の目線に合わせて作成することが大切です。

確実なメリット提供と、分析結果を見ながらの調節で、反応率の高いメルマガ配信をしていきましょう。

ABOUT US
T.Wada
まだコンピュータが1枚の基盤だった頃からITとともに育つ。約10年のアメリカでのIT開発ディレクター・企業取締役を通じて海外も含めたITの歴史を肌で感じてきた。自身の経験から顧客対応がなぜうまくいかないのかを考える中でカスタマーサクセスを作るクラウドサービス「Re:lation」を開発。3男1女の父。好きな言葉は「日々勉強」。