担当変更メールの例文を状況別に紹介!押さえるべきマナーや注意点も解説

人事異動や産休・育休によって担当変更があるものの、顧客に対しどのようなメールで案内をすれば良いかわからない人もいるでしょう。

この記事では、担当変更を伝えるメールの書き方と、その際に気をつけるべきマナーと注意点について、具体的な例文と共に解説します。人事体制に変更があり、その旨をメールで連絡する予定がある人は、ぜひ参考にしてください。

【状況別】担当変更メールの例文

ここでは、以下の状況別に担当変更メールの例文を紹介します。

  • 人事異動による担当変更メールの例文
  • 産休に入るときの担当変更メールの例文
  • 退職時の担当変更メールの例文
  • 後任者が作成する担当変更メールの例文

そのまま活用するのもよいですが、自社式にカスタマイズして送るとより満足度が高まるでしょう。

①人事異動による担当変更メールの例文

「この度社内で人事異動がございまして、

弊社の営業部〇〇(後任者)が〇月〇日より、貴社の担当をさせて頂く運びとなりました。

〇〇(後任者)は入社14年ものキャリアのあるベテラン社員で、営業業務に長らく携わってまいりました。

引き続きよろしくお願いいたします。」

このように、担当変更のタイミングを明記することと、感謝の気持ちをきちんと伝えることが大切です。

②産休に入るときの担当変更メールの例文

「私事で大変恐縮ではありますが、〇月に出産を控えておりまして、

〇月〇日より出産休暇を取得させて頂きます。

休職中には弊社の〇〇が後任となります。

しっかりと引き継ぎを致しますので、何卒よろしく御願いいたします。

なお、貴社にご迷惑がかからないよう、引き継ぎ業務はすでに完了済みです。

引き続きよろしくお願いいたします。」

担当変更となる理由をはっきりと伝えましょう。また、引継ぎ業務を進めていることを共有しておくことで、顧客に安心感を与えられます。

③退職時の担当変更メールの例文

「この度、株式会社◯◯を◯月◯日付けで退職する運びとなりました。

貴社には、温かいご指導をいただきましたこと、深く感謝しております。

後任は入社10年目の私の直属の上司に当たる◯◯ ◯◯ が担当いたします。

後日、私と◯◯でご挨拶にまいりますので、恐れ入りますが日程を調整していただけますと幸いです。」

退職によって担当変更となる場合、理由を隠そうとする人もいますが、濁さずに伝えるほうが安心してもらえます。メール内では後任者の紹介もしておきましょう。

④後任者が作成する担当変更メールの例文

「この度、社内での人事異動に伴い、◯月◯日より◯◯の後任として貴社を担当させていただくことになりました、〇〇 〇〇と申します。

これまでは◯◯部にて、◯◯業務に従事しておりました。

早く貴社のお役に立てるよう、精一杯業務に励んでまいります。

何卒よろしくお願い致します。」

顧客とのファーストコンタクトとなるメールだからこそ、意気込みをしっかりと盛り込んでおきましょう。ただし、メールが長くなり過ぎないよう注意が必要です。

担当変更メールに関する押さえるべきマナー5選

担当変更メールを作成・送信する際には、以下の5つのマナーを押さえましょう。

  1. 先に前任者がメールを送る
  2. 不信感を与えないために担当変更の理由を明記する
  3. 引き継ぎのスケジュールなどを共有する
  4. 感謝・お礼のメッセージを記載する
  5. 重要顧客にはメールだけでなく訪問も行う

上記を踏まえることで、顧客に失礼な態度を取ることなく担当変更の旨を知らせられます。

①先に前任者がメールを送る

いきなり何のかかわりもない後継者がメールを送ってしまうと、顧客を混乱させてしまいます。担当変更メールは、まずは前任者がメールを送って後任者のことを紹介しておき、担当変更が終わったタイミングで後任者からも挨拶の連絡を入れるようにしましょう。順番を誤らないように注意してください。

②不信感を与えないために担当変更の理由を明記する

どのような経緯で担当が変更となるのか、しっかりと明記するよう心がけましょう。不信感を与えることのないよう、メール内でわかりやすく簡潔に記載することが大切です。なお、退職や人事異動による担当変更の場合、退職や人事異動そのものの理由までは記載する必要はありません。

③引き継ぎのスケジュールなどを共有する

担当を変更する理由だけでなく、スケジュールを共有するのも重要なポイントです。具体的にいつから担当社員が変わるのか、どのような段取りで引き継ぎを行うのか伝えておくことで、顧客の信頼感を得られます。後任者が挨拶の連絡を入れるタイミングや、初回訪問の日時まで案内しておくとより丁寧です。

④感謝・お礼のメッセージを記載する

付き合いが長ければ長いほど、担当変更は顧客に少なからず不安感を与えてしまうものです。顧客との信頼関係を良好に保つためにも、機械的な文面だけでなく感謝やお礼のメッセージも必ず盛り込みましょう。これまでの感謝の気持ちを綴り、後任者に関する情報にも触れておくことで安心感を促せます。

⑤重要顧客にはメールだけでなく訪問も行う

メールだけでなく、実際に顧客のもとへ訪問して挨拶を行うのも有効な方法です。ただし、すべての顧客に対して訪問をするとなると、時間の確保が困難なケースもあるでしょう。そのような場合は、とくに付き合いの長い顧客や取引額の多い顧客に絞るのがおすすめです。文面だけでの案内よりも、面と向かって説明を受ける方が丁寧な印象を与えられます。

前任者が担当変更メールを送る際の注意点

前任者が担当変更メールを送る際には、以下の2点に注意しましょう。

  1. 担当が変更となる理由・日付・後任者の情報・お礼を必ず記載する
  2. 変更理由や状況に合わせて適切な文章を送る

それぞれについて詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。

担当が変更となる理由・日付・後任者の情報・お礼を必ず記載する

担当変更メール内には、以下の内容を漏れなく記載しましょう。情報に抜け漏れがあると不信感を抱かせてしまう恐れがあるため、送信前に必ず見直してください。

  • 担当変更の経緯や理由
  • 担当変更のスケジュール
  • 後任者の連絡先などの情報
  • 顧客へのお礼の言葉

ただし、メール文が長くなりすぎると顧客に負担を与えてしまいかねません。必要な情報を盛り込みつつ、簡潔にまとめることを意識しましょう。詳しい話は電話や訪問の際に行うのがおすすめです。

変更理由や状況に合わせて適切な文章を送る

本記事内では担当変更メールにおける4パターンの例文を紹介しましたが、あくまでも例文であるため、変更理由や状況に合わせて文章をカスタマイズする必要があります。顧客との関係性によっても、適切な文章は異なるでしょう。例文を参考にしつつ、自社に最適な文章を作成してください。

後任者が担当変更メールを送る際の注意点

後任者が担当変更メールを送る際にも、注意すべき点があります。

  • メールの件名に要件・名前を入れる
  • ビジネスマナーに則った文章にする
  • 意気込みを記載して好印象を与える

上記に気を付けてメールを作成すれば、好印象を与えられるでしょう。

メールの件名に要件・名前を入れる

担当変更メールに限らず、ビジネスメールを送る際には、簡潔でわかりやすい件名を入れることが大切です。顧客のメールボックスには、毎日数多くの案内が届いていることを念頭に置き、ストレスなく開封してもらえるようなメール作りを行いましょう。

「担当変更のご連絡/△△株式会社△△」「【担当変更のご挨拶】△△株式会社 △△」といった具合に、要件と会社名・氏名を入れることを意識してください。

ビジネスマナーに則った文章にする

担当変更メール内での言葉遣いは、ビジネスシーンに適したものを選びましょう。まだ会ったことがないのにも関わらずフランクな表現を使用してしまうと、マイナスなイメージを与えてしまいかねないため、注意が必要です。なお、関係性が深まってからも、メールの文面では礼儀正しいに越したことはありません。

意気込みを記載して好印象を与える

担当変更となった経緯や後任者である自身のプロフィールを伝えるとともに、顧客を担当するにあたっての意気込みも記載しておくとよいでしょう。機械的な挨拶だけの場合よりも、顧客に好印象を与えやすくなります。

長くなりすぎると読むのが億劫だと思われてしまうため、簡潔に記載することが大切です。

業務の引き継ぎをスムーズに行うコツ

担当変更メールを送るだけでなく、業務の引き継ぎそのものをスムーズに行うことも大切です。

  • 誰が読んでも分かりやすいように引き継ぎ資料をまとめる
  • 注意点や経験したトラブルについても漏れなく伝える
  • チーム内でも引き継ぎ書やデータを共有する

上記のコツを踏まえて引き継ぎを進めるとよいでしょう。

誰が読んでも分かりやすいように引き継ぎ資料をまとめる

多くの企業が、資料をもとに業務の引き継ぎを行います。顧客の情報や取引の履歴などの情報を、誰が読んでもわかりやすいようにまとめることがスムーズに引き継ぎを行う秘訣です。たくさんの情報を盛り込みたいからといって、ごちゃごちゃとした資料にしてしまっては後任者が読みにくくなってしまいます。レイアウトなどを工夫し、必要な情報を抑えつつ簡潔にまとめるよう心がけましょう。

注意点や経験したトラブルについても漏れなく伝える

良い情報だけでなく、顧客とのやり取りの中で苦労したことや経験したトラブルについても必ず伝えるようにしましょう。担当者が変わったからと言って、同じ内容のトラブルを2回引き起こしてしまうと、顧客からの信頼を失ってしまいかねません。

ネガティブな情報も前任者と後任者の間でしっかりと共有しておき、顧客との関係を良好に保つことが大切です。

チーム内でも引き継ぎ書やデータを共有する

前任者・後任者だけでなく、チーム全体でも引き継ぎに関する資料を共有しておきましょう。万が一顧客との間にトラブルが発生したり、再度担当者が変更となったりした際に、他の社員も状況を確認できる状態にしておく必要があるためです。顧客との関係性やこれまでの関わり方がブラックボックス化してしまうと業務に支障を来しかねないため、注意が必要です。

【まとめ】マナーや注意点を理解したうえで担当変更メールを送信しよう

担当変更メールは、人事異動や退職など、変更となる理由によって適切な文章が異なります。共通しているのが、明確な理由の提示・適切なマナーの遵守・お礼の言葉の挿入が重要だという点です。これらの要素を踏まえ、効果的にカスタマイズされたメールを作成しましょう。

ぜひ、本記事の内容を参考にして、顧客に好印象を与えられるような担当変更メールを送ってみてください。