問い合わせメールへの返信で印象アップ!注意点と例文で書き方のポイントを解説

お客様からの問い合わせに対応するカスタマーサポートには、日々多くの問い合わせメールが寄せられます。問い合わせに親身に対応し、的確に課題を解消できれば顧客満足につながります。一方で、言葉づかいやビジネスマナーがおろそかで、返信内容がわかりにくければ企業への不信感を抱かせてしまうでしょう。この記事では、企業の印象を大きく左右する問い合わせメールへの返信について、押さえておきたい注意点や、好印象を与える返信のポイントを紹介します。

問い合わせメール返信の4つの注意点

お客様からのさまざまな問い合わせに対応するカスタマーサポートは、顧客満足度や企業イメージの向上などに影響する「企業の顔」としての重要な役割を担います。お客様と直接的な接点を持つ窓口であるがゆえに、対応の仕方や内容が企業の印象を大きく左右するといっても過言ではありません。

適切な対応で顧客満足につながるケースもあれば、「問い合わせをしたのに返信がない・遅い」「回答内容がわかりにくい」などクレームにつながってしまうケースも少なくありません。メールは対面や電話での対応と異なり、表情や声のトーンなどの非言語情報がないため、ビジネスマナーを押さえた誠意ある対応が重要です。

お客様からの問い合わせメールに返信する際、顧客満足度を高めるために注意したいポイントを4つ紹介します。

24時間以内に返信する

問い合わせに対する返信が遅い場合、メールが届いていないのかとお客様に不安を与えるだけでなく、返信がないことでクレームに発展するおそれもあります。お客様からの問い合わせには当日中、遅くとも24時間以内に返信できるようにしましょう。このとき、問い合わせ受付後の自動返信に、お問い合わせに対してのお礼やいつまでに回答できるかなどの情報を含む文章を設定するとよいでしょう。

担当者が忙しい、確認事項が複雑で回答までに時間がかかるなど、即座に回答できないときもあるでしょう。その場合は、こまめに連絡を入れ状況を説明すると、お客様に安心感を与えられるでしょう。

問い合わせ内容を正しく理解する

お客様の疑問や質問へ的確に回答するためには、お問い合わせ内容を正しく理解する必要があります。しかし、対面や電話などの対話を通したコミュニケーションと比較すると、メールの文字だけのやりとりでは認識の齟齬(そご)が起こりがちです。

問い合わせメールの内容からお客様の意図をくみ取れなかった場合は、「○○というご質問でよろしいでしょうか?」や「○○の前提で回答致します」と要約した内容を前置きにして回答するとよいでしょう。また、問い合わせ内容に不明瞭な点があり、あらためて質問の内容を確認したい場合は、こちらが確認したいポイントを明確に伝えることが重要です。確認点を箇条書きにする、返信時に画面キャプチャの添付を依頼する、などの工夫をしながら確実に情報収集するようにします。

読みやすさやビジネスマナーを意識する

カスタマーサポートは「企業の顔」としてお客様と直接コミュニケーションをとるので、丁寧かつ好印象な応対が欠かせません。問い合わせメールの返信では「読みやすいメール文面」を作成し、「ビジネスマナー」を意識することで誠実な印象を与えられます。誤字脱字、文法誤り、文字化けを排除することはもちろん、適度に改行する、文章の段落ごとに改行するなど、視覚的に圧迫感を与えず、簡潔で読みやすいレイアウトを心がけましょう。

また、専門用語や難解な用語を使うと、お客様に伝わりづらいことがあります。お客様の理解度に合わせて、わかりやすく、読み間違いのないような文面を作成することが重要です。

応対品質を均質化・均一化する

複数人で問い合わせ応対をしている場合では、担当者間で応対品質にバラつきが出ることもあります。複数人が対応している以上、ある程度バラつきが生じるのはやむを得ないですが、回答内容、文面のトーンや返信方法などが、担当者によって差がありすぎるのはお客様に不信感を与えかねません。また、返信業務にあたるすべての担当者が、案内すべき内容をもれなく正確に伝えられているかどうかは、顧客満足度の観点からも重要です。

応対品質を部署全体で均質化、均一化するためには、目標とすべき品質レベルを設定するのが効果的です。たとえば、ベテラン担当者の回答内容をお手本として参考にできるようにしたり、社内FAQで回答方法を公開したりといった対策があります。ほかにも、担当者がそのまま送信するのではなく、送信前に上長など第三者の承認プロセスを踏むといった対策も有効です。担当者間で共通の応対基準を設け、定期的に基準を満たしているかどうかを確認しながら、応対品質の向上、維持に取り組みましょう。

【例文付き】問い合わせメールへの返信の書き方ポイント

問い合わせメールの返信で注意すべきポイントを踏まえ、具体的な返信メールの書き方を解説します。

差出人名は必ず設定する

本文や件名を見れば誰から送信されたメールなのか判別できますが、返信メールの差出人名がメールアドレスのままではどこから届いたメールなのかお客様は判別がつきにくく、不安感を抱かせてしまいます。。カスタマーサポートが「企業の顔」としての役割を担う以上、これでは対応が不適切です。どんなに回答内容が優れていたとしても、不審なメールや迷惑メールと間違われてしまうおそれもあるでしょう。

差出人名は「株式会社○○ 問い合わせ窓口」のように、会社名や部署名などを明記し、問い合わせに対する返信であることが判別できるよう、わかりやすい名称を設定することが重要です。

件名はわかりやすく

お客様が受信トレイを見たときに、問い合わせの返信であることがわかるような件名を記載します。お客様からの問い合わせメールの件名に「Re:」を付けて返信する方法、もしくは「お問い合わせいただいた〇〇について」と新規に件名を付けなおす方法が一般的です。

「Re:」を付けて返信する場合は、複数回やりとりが発生すると返信のたびに「Re: Re: Re:」と自動付与されてしまうため、「Re:」をひとつにまとめ、件名が読めるように工夫しましょう。

問い合わせのお礼を書き全体をポジティブな印象にする

クレームに近い問い合わせへの返信や、こちらから依頼をお断りしないといけない場合など、メールの冒頭から「申し訳ございません」と謝罪を入れてしまうと、メール全体がネガティブな印象になります。返信内容にかかわらず、「このたびは、弊社問い合わせフォームよりご連絡いただきありがとうございます」など、まずは問い合わせに対する感謝を伝えることが重要です。

また、できないことを「できません」と否定形で終わらせてしまうと、不親切な印象を与えます。お客様にとってマイナスなことを伝えなければならない場合でも、以下を意識し、丁寧でお客様に寄り添った対応を心がけましょう。

  • 代替策を提示し「○○ならできる」と前向きな表現に言い換える
  • 「ご迷惑をおかけしますが~」「あいにくですが〜」などクッション言葉をはさむ

初めてやりとりするお客様は特に丁寧に

お客様からいただいたお問合せには、継続的に商品やサービスを購入していただくためにも丁寧な対応を心がけましょう。お問合せの対応をきっかけに、お客様との良好な信頼関係を構築するためには、今後もやりとりを継続したいと思っていただけるような返信メールの書き方がポイントです。

結びの文言や署名は必ずつける

メールの締めくくりとなる結びの文言は、メール文面全体を印象づけます。お客様に誠実な印象を与えるには「今後ともご愛顧のほど、何卒よろしくお願いいたします」

「恐縮ですが、ご返事をお待ちしております」

など丁寧な言葉で結ぶことが重要です。

また、企業の問い合わせ窓口からの返信であることがわかるように、わかりやすい署名は欠かせません。企業名や部署名、担当者名などを正しく記載するのはもちろん、電話での窓口やWebサイトがある場合には電話番号やURLなどを記載するのもよいでしょう。

問い合わせメールの管理は専用システムが効果的

問い合わせメールへの返信について具体的な書き方や注意点を中心に解説しましたが、業務プロセス自体を効率化することで応対品質が向上することもあります。たとえば、以下のように問い合わせ対応がよりスムーズかつ余裕のある対応になれば、結果的に顧客満足度向上につながります。

  • 進捗の可視化で返信もれや二重返信を防止する
  • リアルタイムで対応状況を共有し担当者間のフォローや引き継ぎをしやすくする
  • 過去の対応例を検索・参照できるようにする

問い合わせ対応業務を効率化するためには、問い合わせ管理システムの導入がおすすめです。たとえば、株式会社インゲージの「Re:lation(リレーション)」を使えば、メール、LINE、電話など10種の窓口をまとめて管理し、チーム内で対応状況を共有できます。グッドデザイン賞受賞の使いやすい操作性で、直観的に操作できる点も特徴です。

問い合わせのメールへの返信で顧客満足度を向上させよう!

問い合わせ管理をはじめとするカスタマーサポートは顧客満足度に直結する業務であり、適切な応対が顧客ロイヤルティの獲得や収益向上につながります。高品質かつ効率的なカスタマーサポートを実現するためには、マニュアル整備やスタッフ教育なども重要ですが、管理システム導入で業務全体を効率化するのも有効な対策のひとつです。問い合わせ管理システムを活用し、カスタマーサポートのサービス改善に取り組みましょう。