GmailやOutlookはSlackと連携できる?メールの転送方法を徹底解説

20.メールとSlackとの連携

GmailやOutlookはメールソフトとして、Slack(スラック)は社内の情報共有ツールとして、それぞれ便利な機能を備えています。

しかし、それぞれ役割が異なることから、「届いたメールをSlackにコピー&ペーストするのが面倒」「わざわざメールソフトとSlackを切り替えるのが手間」と感じるケースも多いでしょう。

このような問題は、メールソフトとSlackの連携機能を活用すれば解決します。

本記事では、GmailまたはOutlookとSlackを連携する方法を徹底解説します。

設定が完了すれば、GmailやOutlookに届いたメールを手動・自動で転送できるようになります。

GmailやOutlookはSlackと連携できる?

21.メールとSlackとの連携

Slack(スラック)は、メールソフトのGmailやOutlookと連携できる機能を備えています。

そのため、GmailやOutlookに届いたメールをSlackに転送することが可能です。

メールを確認するためにわざわざメールソフトにアクセスする必要がなく、メールをコピー&ペーストで貼り付ける手間がかからないのは、大きなメリットといえるでしょう。

メールソフトとSlackの連携によってできること

22.メールとSlackとの連携

メールソフトとSlackを連携させると、次の2つのことが可能になります。

  • GmailやOutlookで受信したメールを手動でSlackに転送
  • 特定の条件に合うメールを自動でSlackに転送

GmailやOutlookで受信したメールを手動でSlackに転送

GmailやOutlookに届いたメールを一つひとつ指定し、手動でSlackに転送する方法です。

自動で転送できる方法に比べて手間がかかる一方、転送先のチャンネルを細かく指定したり、コメントを添付したりと柔軟な設定を行えます。

問い合わせ対応はGmailやOutlookで対応しており、社内コミュニケーションはSlackで行っている場合は、この方法が役立つでしょう。

特定の条件に合うメールを自動でSlackに転送

メールソフトを起動することなく、届いたメールを自動的にSlackに転送する方法です。

すべてのメールを転送できるほか、任意のアドレスから届いたメールのみを転送することもできます。

わざわざメールソフトを開いて確認する必要がないため、業務の効率化やメールを見落とすリスクの抑制などに効果を発揮します。

【Gmail編】メールソフトとSlackを連携させる8つの手順

23.メールとSlackとの連携

GmailとSlackを連携させる場合、有料プランに申し込む必要はありません。

GmailとSlackのどちらも無料プランで連携できます。

両者を連携させる手順は次の通りです。

  1. 「Slack for Gmail」のインストール
  2. GmailとSlackを紐づける
  3. Slackで転送先メールアドレスを取得
  4. Gmailで転送用アドレスを設定
  5. 転送確認メールを受領
  6. Gmailのフィルタを作成
  7. テストメールを送信
  8. 自動転送メールをチーム内で共有

各手順の詳細は、以下の内容を確認してください。

「Slack for Gmail」のインストール

Google Workspace Marketplaceにアクセスし、「Slack for Gmail」のアドオンをインストールします。

1.Slack for Gmailインストール

「Slack for Gmail のインストールを開始するには権限が必要です」というメッセージが表示されるので、「続行」をクリックしましょう。

続けて、連携させたいGoogleアカウントを選択します。

2.Googleアカウント選択

「SlackがGoogleアカウントへのアクセスをリクエストしています」と表示されると、内容を確認して画面下の「許可」をクリックします。

3.連携許可

インストール完了画面を確認し、「完了」をクリックしましょう。

GmailとSlackを紐づける

Slack for GmailをインストールしたGoogleアカウントでGmailにログインします。

画面の右側にSlackアイコンが追加されているので、クリックしてSlackのサイド画面を表示させます。

4.GmailとSlack連携

適当なメールを開いた状態で、「CONNECT TO SLACK」をクリックしましょう。

5.Connect to Slack

次の画面に遷移した後は、画面に右上のドロップダウンから連携させたいSlackのワークスペースを選択します。

画面の内容をよく確認し、下部の「許可する」をクリックしてください。

6.Slackのワークスペース選択

これで紐づけは完了したので、Gmailで転送したいメールを開きます。

その状態で右側のSlackアイコンをクリックし、転送先のワークスペースを選択したうえで「SEND」をクリックしましょう。

7.メールをSlackに転送

以下のように、ワークスペースの自分専用スペースに転送メールが届いていれば、設定は完了です。

8.転送完了画面

Slackで転送先メールアドレスを取得

ここまでは手動でメールを転送する方法でしたが、今度は自動転送機能を使ってみましょう。

Slackのワークスペースにログインし、ワークスペース名の右側にあるドロップダウンアイコンをクリックします。

9.ワークスペース名の横のドロップダウン

そのなかにある「環境設定」をクリックしましょう。

10.環境設定

「メッセージ&メディア」を選択した後、画面最下部の「転送先メールアドレスを取得する」をクリックします。

表示された転送先メールアドレスをコピーしておいてください。

11.転送先アドレス取得

この機能が使えない場合は、管理者権限を持つメンバーに相談してみてください。

Gmailで転送用アドレスを設定

Gmailにアクセスし、画面右上にある設定(歯車)アイコンから、「すべての設定を表示」をクリックします。

12.Gmailの設定画面を開く

「メール転送とPOP/IMAP」のタブを開き、「転送先アドレスを追加」をクリックした後、開いた画面に先ほど取得した転送先メールアドレスを入力しましょう。

13.転送先アドレスを追加

「確認」のボタンを押すと設定は完了です。

転送確認メールを受領

ここまでの設定が完了すると、Slack側に転送確認メールが届きます。

メールに記載されているURLをクリックしてリクエストを承認しましょう。

リンクにアクセスできない場合は、メール内に記載されている確認コードを入力してみてください。

Gmailのフィルタを作成

ここまでの設定が完了すればGmailに届いたメールを自動転送できますが、このままではすべてのメールが転送されてしまい、確認に手間がかかる問題点があります。

そこで、指定したアドレスから届いたメールのみを自動転送する設定を行いましょう。

Gmailの検索窓の右側にある、「検索オプションを表示」のアイコンをクリックします。

17.検索オプションを表示

自動転送したいメールの宛先を「From」の項目に入力し、「フィルタを作成」をクリックします。

18.フィルタ作成

「次のアドレスに転送する」にチェックを入れ、先ほど追加したSlack転送先メールアドレスを選択します。

14.フィルタをかけて自動転送

画面下の「フィルタを作成」をクリックすると設定は完了です。

ここでは任意のメールアドレスを指定しましたが、件名や○○という文字を含むメールを指定してフィルタを作成することもできます。

テストメールを送信

ここまでの設定が完了すると、設定したフィルタを通過したメールのみがSlackに自動転送されるようになります。

試しにGmailへテストメールを送信し、しっかりとSlackに転送できるかを確認しておきましょう。

自動転送メールをチーム内で共有

Slackに転送したメールをメンバー同士で共有することもできます。

Slackに転送したメールの項目にカーソルを合わせ、右上の「メッセージを共有する」アイコンをクリックします。

15.ファイルを共有

「チャンネルまたはメンバーを検索する」の項目にチャンネルやメンバーの名前を入力します。

16.メンバーを指定

チャンネルの場合は「#」、メンバーの場合は「@」を入力すると候補が表示されるので、後は選択するだけで指定できます。

画面下の「共有」をクリックすれば設定は完了です。

【Outlook編】メールソフトとSlackを連携させる4つの手順

24.メールとSlackとの連携

Outlookの場合は、連携するためにMicrosoft 365のアカウントが必要です。

OutlookとSlackを連携させるには、次の手順に沿って設定を行います。

  1. 「Slack for Outlook」のインストール
  2. Outlookからメールを転送
  3. 「Microsoft Power Automate テンプレート」にアクセス
  4. ワークフローをカスタマイズ

それぞれの手順に沿って詳しい設定方法を解説します。

「Slack for Outlook」のインストール

Microsoft AppSourceにアクセスし、「Slack for Outlook」をインストールします。

17.Slack for Outlookインストール

Microsoft AppSourceのサインインが求められるので、アカウントのメールアドレスを入力してサインインしてください。

Outlookからメールを転送

Outlookを起動すると、ホームのメニューバーの右側に「Send this email to Slack」というアイコンが追加されています。

転送したいメールを開いた状態でこのアイコンをクリックすると、画面右側に「Slack for Outlook」の項目が表示されるので、ワークスペースやチャンネルを指定したうえで「Slackへ送信」をクリックしましょう。

これで手動によってメールをSlackへと転送できました。

Slackにアクセスし、メールが転送されているかどうかを確認しましょう。

「Microsoft Power Automate テンプレート」にアクセス

Outlookに届いたメールをSlackに自動転送するには、Microsoft Power Automateというサービスを利用する必要があります。

Microsoft Power Automateとは、Microsoft Flowの後継サービスで、ITスキルがあればテンプレートを使って簡単にワークフローが作成できるツールです。

テンプレートのなかには、「Office 365のメール通知をSlackチャネルに転送する」というものがあり、届いたメールを自動転送できるようになります。

Microsoft Power Automateを使うには、もっとも安いプランでも月額1,630円の費用がかかるので、注意が必要です。

設定を行うには、「Microsoft Power Automate テンプレート」にアクセスし、「今すぐ試す」をクリックして機能を有効にしましょう。

18.Power Automateテンプレート

Microsoftアカウントを使ってサインインしてください。

ワークフローをカスタマイズ

画面上に「Office 365のメール通知をSlackチャネルに転送する」というテンプレートが表示されるので、画面下のSlackとOffice 365 Outlookのサインインをクリックしましょう。

19.SlackとOffice 365にサインイン

両方にサインインすると、画面上にワークフローが表示されます。

メールを転送する頻度や間隔、転送先のチャンネルやメンバーなど必要な項目を設定してワークフローを登録します。

ワークフローを登録すると、今後はOutlookに届いたメールがSlackに自動転送されるようになります。

メールソフトとSlackの連携時における課題

25.メールとSlackとの連携

GmailやOutlookに届いたメールを転送できる利便性が魅力の連携機能ですが、以下のような点には注意が必要です。

転送してもメールソフトにアクセスする必要がある

連携機能を有効にするとメールを転送できますが、Slackから返信できるわけではありません。

つまり、連携機能で活用できるのは、あくまでメールが来たことを通知してくれるのみだということです。

返信する際はGmailやOutlookにアクセスする必要があるため、大幅な業務効率化につながるわけではない点に注意が必要です。

システム連携のために新たなコストが発生することも

GmailとSlackとの連携にはコストがかかりませんが、Outlookのメールを自動転送する場合は、Microsoft Power Automateという有料プランに加入する必要があります。

Microsoft Power Automateは、簡単にワークフローを作成できる便利なツールです。

しかし、Slackと連携するだけで月額1,630円以上の費用を支払うのは、効果に対してコストが釣り合わないような気もします。

費用対効果の面で本当にそのツールが必要かどうかを、しっかりとチェックする必要があるでしょう。

メール管理の効率性を高めるなら「Re:lation」がおすすめ

13.relation
引用元:Re:lation

GmailやOutlookはSlackと連携することで、届いたメールを手動または自動で転送できるようになります。

ただし、受信したメールを通知することはできても、Slackから直接返信できるわけではないので、問い合わせ管理業務を大幅に効率化することは困難です。

より効率的な問い合わせ管理業務を実施したい場合は、マルチチャネルの顧客対応ツール「Re:lation(リレーション)」を検討してみてください。

メールや電話、LINEなど10種類以上の問い合わせ窓口を一元管理できるほか、Re:lationのダッシュボードから直接返信や応対が可能です。

また、未対応や対応済みといったステータスも一目で確認できるため、対応漏れや二重返信といったミスを未然に防げます。

今回ご紹介した連携機能だけでは満足できない場合は、Re:lationを活用して業務効率化を果たしましょう。