futureshopは様々なマーケティング機能が充実しているSaaS型ECサイト構築プラットフォームです。
しかし、futureshopの既存機能でどこまで運用や集客できるのか迷ってしまうのも事実。
自社ECの売上を最大化させるためには、既存顧客のLTV(ライフタイムバリュー)向上が重要です。
顧客行動が多様化した現代において、徹底した顧客管理を行い付加価値を提供するのが「カギ」となるのです。
本記事ではfutureshopの運用・集客の方法から、なぜLTV向上が重要なのか、そのためにはどんな施策をするべきなのか、について解説します。
目次
futureshopの運用に必要な業務
futureshopにおける運用は「フロントエンド業務」と「バックエンド業務」の2つに分けられます。
フロント業務は主に、マーケティング活動やfutureshopのサイト改善といった業務を行います。
例えば、futureshopで自社ECを立ち上げたばかりでは世間への認知度が低いため、新規顧客の呼び込みは難しいと言えるでしょう。
顧客からの認知度を上げるためには、マーケティング戦略を立てて商品やサービスを知ってもらう販売促進が欠かせません。
業務の名称 | 主な内容 |
---|---|
フロントエンド業務 | 商品企画ECサイト制作仕入れプロモーション |
バックエンド業務 | 受注在庫管理出荷配送アフターフォロー |
一方、バックエンド業務は顧客管理やアフターフォロー(対応)など、顧客満足度に繋がる業務を行います。
商品やサービスの性能、デザイン、価格以外で「付加価値」をつけられる要因になるのです。
例えば、商品に関する問い合わせに丁寧かつ迅速な対応ができれば、顧客からの安心を得られるため、商品やサービスを長く愛用してもらえる可能性が高くなるでしょう。
しかし、ミスやトラブルが増えると顧客満足度の低下に繋がりかねません。
そのため、フロントエンド業務と同様に軽視できないのです。
以下の記事で「フロントエンド業務」と「バックエンド業務」について詳しく解説しました。
ECサイト運営に必要な9つの基本業務とは?各業務のポイントや求められるスキルについて
futureshopの運用における集客方法
futureshopを活用した自社ECの運用において「どのように集客すれば」よいのでしょうか。
ここでは3つの集客方法をご紹介します。
SNSを活用した集客
futureshopではInstagramやLINEなどのSNSと連携できるため、チャネル数を増やして集客機会の増加を見込めます。
各SNSはコストをかけずに、無料で利用できるのもポイントといえるでしょう。
さらに近年では、検索エンジン(Google・Yahoo!)で調べられていた商品やサービスをSNSで検索して購入する方も少なくありません。
株式会社ネオマーケティングによる「SNSでの商品購入に関する調査」によると、約6割以上の方がSNSの投稿・広告によって「購入予定はなかったが商品やサービスを購入した」と回答しています。
出典:SNSでの商品購入に関する調査|株式会社ネオマーケティングのプレスリリース
例えば、SNSを活用した発信の流れとして以下の方法があります。
- SNSで発信して認知してもらう
- LINE公式に登録してもらう
- より具体的な商品やサービスの情報を知ってもらう
- 体験してもらう
- 購入してもらう
このようにSNSでの発信は新規顧客の獲得が期待できるほか、購買意欲が高くない方でも商品やサービスの購入に繋がるのです。
自然検索からの集客
futureshopでは「Eコマースサイトの独自ドメイン配下で運用」できるため、SEOからの集客を期待できます。
SEOとは、GoogleやYahooなどの検索エンジンからアクセスを集めて、futureshopで運用している自社サイトに自然流入を増やすための施策です。
どんなに良質な自社ECサイトであっても、顧客がサイトに訪問してくれなければ商品やサービスが売れないほか、認知してもらえません。
上位に自社サイトを表示させることで、アクセス数の増加が期待できます。
Web広告からの集客
Web広告はユーザーの目に触れる機会が多く、自社商品を効率よくアピールできます。
主なWeb広告の種類は以下表の通りです。
種類 | 概要 | 特徴 |
---|---|---|
リスティング広告 | ユーザーが検索するキーワードに応じて、検索結果画面に広告を表示 | 低予算で始められる |
ディスプレイ広告 | Webサイトやアプリの広告枠に表示される広告 | 表現の幅が広い |
SNS広告 | タイムラインに表示させる広告 | 上記2つの広告よりも、ユーザーに受け入れられやすい |
Web広告の最大のメリットは性別や年齢、住んでいる地域、趣味など狙っている顧客に対して、的確に訴求できることです。
広告出稿には少なからず予算がかかるので、自社にあった広告を選ぶと良いでしょう。
futureshopの運用における集客に役立つ主な便利機能
では、futureshopで実装されている便利機能を一部抜粋してご紹介します。
店舗受取オプション
店舗受取オプションとは、ECサイトで注文した商品を実店舗で受け取れる仕組みのことです。
商品を実店舗で受け取れるため、送料や受け取り時間を気にせずに、好きなタイミングで取りにいけるといったメリットがあります。
さらに、Web上での顧客との接点に加え直接実店舗に足を運んでくれるため、接触機会を増やせるのです。
そのため「単純接触効果(ザイアンス効果)」が期待でき、ブランドへの印象や好意度が高まります。
なお、販売経路をすべて統合し、顧客体験・顧客満足度が向上しやすくなる「オムニチャネル」が実現できます。
顧客データ分析
futureshopでは以下のような分析ができます。
- デシル分析
- RFM分析
- 会員属性分析
- 所持ポイント分析
- 購買データ分析
futureshopに蓄積されたデータの活用は、マーケティング戦略を打てるほか、ボトルネックを明確にできます。
データを蓄積し活用できないと、自社ECの欠点や業務の低下を招いている工程を探すことはできません。
顧客データ分析を行うことで、今の自社ECに必要な施策を把握できるのです。
LINE連携オプション
futureshopでは、自社ECサイトの会員IDとLINEアカウントを連携できます。
そのため個別のメッセージ配信が可能となるため、顧客との密接なコミュニケーションを実現できるのです。
また、LINEアカウントに連携している会員には、注文や予約、発送通知などのメッセージをメールと同時にLINEに自動送信できます。
このように、密接なコミュニケーションはLTV(ライフタイムバリュー)の向上が期待できるため、利益を上げられるのです。
futureshopの運用・集客を最大化させるにはLTV(ライフタイムバリュー)の向上が欠かせない
LTV(ライフタイムバリュー)とは、日本語に訳すと「顧客生涯価値」と訳されるマーケティング指標のことです。
近年、新規顧客の獲得コストが上昇し続けているため、futureshopの運用では顧客から生涯にわたって得られる利益の向上が欠かせません。
インターネットの普及により消費者行動が多様化したほか、競合が増加しているため新規顧客の獲得よりも既存顧客との関係維持に注力することが重要です。
以下の画像では、約8割のマーケティング担当者が新規顧客の獲得に悩んでいることが分かります。
出典:2022年度調査レポート「CRM」に関する意識調査~EC企業102名~|PR TIMES
また、新規顧客を獲得するには既存顧客の5倍のコストがかかるという「1対5の法則」があります。
新規顧客を獲得しようとなると、新たに広告を出したりキャンペーンを展開したりと、時間や手間がかかるのは明白でしょう。
既存顧客は自社商品やサービスのファンである可能性が高いため、定期的に商品を購入してくれるほか、SNSなどで情報を拡散してくれることも期待できるのです。
futureshopの運用でLTV向上に繋がる具体的な施策
では、具体的にどのような施策を打LTVの向上が図れるのか確認していきましょう。
ここでは、3つの方法をご紹介します。
購買単価・頻度を向上させる
futureshopの運用では「購買単価」「購買頻度」の向上が欠かせません。
購入単価をあげる方法として、以下2つが挙げられます。
- アップセル:自社サービスや製品をワンランク上のものを購入してもらう
- クロスセル:関連商品を購入してもらう
一方、購買頻度の向上は、既存顧客から3回以上の購入に繋げるなど、購入頻度を増やしてLTVを高める方法です。
具体的には、LINEやメールなどのコミュニケーションを主体とするツールを活用して、顧客との接触機会を増やしましょう。
どちらも、顧客ニーズの把握が重要となるため、アンケート調査を実施したり、問い合わせ内容を確認したりするのが重要です。
顧客維持率を向上させる
自社サービスや製品を長く利用してもらい、顧客としてあり続けてもらえれば自然と購買の確率が高くなり、利益を上げやすくなります。
そのためには、自社商品やサービスに対する「信頼・愛着心(顧客ロイヤリティ)」の向上が欠かせません。
例えば、LINEやメールでセールを開催したりクーポンを配布したりと、定期的に顧客との接点を保つことで購入を検討する時に思い出してもらえます。
顧客ロイヤリティの向上は、好意的な口コミや他者への紹介を行う傾向が高いほか、リピート購入と単価UPが期待できるのです。
顧客管理でLTVを向上させる
前述したLTV向上に繋がる具体的な施策は、顧客管理ができていないと適切なタイミングでのアピールができません。
LINEやメールを活用してアピールするのにも妥当なアピールができなければ、購買意欲を高めることは厳しいでしょう。
顧客管理は顧客行動やニーズを正確に把握できるため、購買意欲を刺激し、前述した戦略に活用できるのです。
さらに、futureshopの運用で顧客管理が徹底されると、質の高い顧客対応が可能となり、応対におけるミスやトラブルを未然に防げます。
futureshopの運用において顧客管理・対応が重要な理由
顧客管理・対応の徹底は顧客離れを防げる施策であり、長期的に顧客との関係を構築できます。
futureshopの運用における、顧客管理・対応が重要な理由を確認していきましょう。
顧客ニーズの把握ができる
顧客管理による顧客ニーズの把握は、適切なタイミングでの情報提供をできるため、顧客満足度の向上に繋がります。
futureshopで自社ECサイトを運用している方の中には、楽天市場やYahoo!ショッピングなど、他のモールに出店している企業もあります。
複数の窓口を構えている場合、情報をまとめるのが困難となり顧客ニーズを把握するのが困難といえるでしょう。
ニーズを把握できないと、顧客満足度の低下に繋がるほか、顧客離れの原因にもなりかねません。
そのためには、システムを導入して「一元管理」する必要があります。
購買意欲の低下を防止できる
顧客対応における丁寧なコミュニケーションは、顧客ロイヤリティを高められます。
顧客管理ができていても、スムーズな対応やミスが多くなってしまうと購買意欲の低下に繋がりかねません。
機会損失を招いたり、不信感を与えたりしてしまうと利益にも影響してしまいます。
しかし、futureshopの機能だけでは「顧客管理」「顧客対応」の部分が不足しているため、顧客管理システムを導入してカバーする必要があります。
なお、以下の記事ではECサイトの顧客対応で大切なポイントを解説しました。
ECサイトの顧客対応で大切なことは?売上や評判・LTV向上のために
futureshopの運用を最適化する顧客管理システムRe:lation(リレーション)
Re:lationは10種類以上の窓口を同じ画面で一元管理しながら、対応におけるミスやトラブルを防止できる顧客管理システムです。
顧客ニーズを把握する上で欠かせないアンケート調査を容易に行える「対応アンケート機能」も実装されています。
出典:ingage
メール送信時に「アンケートを送付する」にチェックを入れるだけで、自動的にアンケートメールを送付でき、ダッシュボードで回答内容を確認できます。
さらに、顧客対応によるミスやトラブルを防止できる機能として「ステータス管理機能」があります。
以下の画像のように、対応状況が「見える化」されているため、問い合わせを見失う心配がありません。
対応状況が見える化されることで、LINEやチャットボットなど対応すべきチャネルが増えてもスムーズな顧客対応が可能になります。
そのため、運営者はオペレーションの実施を容易に行えるのです。
Re:lationの活用はfutureshopの機能だけでは不足している「顧客管理」「顧客対応」の部分を強化できるだけでなく、マーケティング施策を考えるのにも役立つシステムです。
futureshopの運用には顧客管理システムを導入して売上を向上させよう
futureshopにおける自社ECの運用では、LTVを向上させて既存顧客との関係構築が欠かせません。
そのためには、顧客管理・対応を徹底して商品やサービスの性能、デザイン以外での付加価値を付けてブランディングを強化する必要があります。
顧客管理システムを導入すると、過去のやり取りやコミュニケーションツールを活用しアンケート調査を実施するなど、顧客ニーズを洗い出すことが可能です。
また、対応におけるミスやトラブルも防止できるため、顧客満足度を向上させ既存LTVの最大化が図れるのです。