「このメールに返信しないでください」はコミュニケーションとして正しいのか?

Pile of boxes with email symbol AT and a magnifying glass
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自社の最新情報を発信する手段の一つである、マーケティングメール。できればたくさんの人に最後まで読んでもらいたいですよね。

今回はメールを読んだ人が記事に興味を持った後、どう行動するのか。メールを読んだ人が行動しやすいためにどのような対応するとスムーズなのか、お話していきたいと思います。

メールに興味を持った人が取る行動は?

興味を感じた人は、次に何をするでしょうか。

例えば、

・バッグの広告をネット上で見て欲しいと感じて、バックの通販サイトを検索

・イベント情報を見て行きたいと感じたなら、イベントの詳しい情報をWeb検索

などなど…、情報に対して興味を持った人は必ず何らかのアクションをします。

詳しいことを聞きたい
具体的に質問をしたい
他の情報も知りたい

このように「質問をしたい」人たちが取る行動はなんでしょうか?
メールで届けられた情報について質問をしたいのであれば、一番簡単に質問する方法はそのメールに返信することですよね。

「何かわからないことがあれば、その情報をくれた人に聞く」ということはとても自然です。メールであれば「メールで書かれていた○○について質問があります」などと返信するのが普通です。

けれども、このようなマーケティングメールにはよく下記の一文が書かれていることがあります。

■本メールは送信専用のメールアドレスで送信しております。
本メールに返信いただいてもご回答いたしかねますので、あらかじめご了承ください。

「このメールに返信しないでください」はコミュニケーションとして正しいの?

人と人で考えてみましょう。もしある人から「こんなイベント行います。ぜひ来てね」と言われました。それを聞いたあなたは、そのイベントに興味を持ちました。そこで「そのイベントについて、もっと詳しく教えてもらえますか?」と聞いてみました。
すると「聞かれても答えられないので聞かないでね」と言われてしまいました。これってアリでしょうか。

当然、こんな対応をされて気持ちのいい人はいません。
マーケティングメールも同じではないでしょうか。送り手は興味を持ってもらえると思うからその情報を送るのです。
「情報は送ったけど、後は知らないよ。詳しいことはそれぞれ調べてね」で良いはずはありません。

マーケティングメール(や一斉配信メール)だって返信を受けられるようにしておくべきなのです。

メールへの返信は大事なコミュニケーション

それではどうすればいいのでしょうか。「メールに返信しないで」の文章を削除するだけでは何も解決しません。

マーケティングメールに返信されると困るのは概ね下記の理由のためです。

  • サポートのコストを減らすために問い合わせはできる限り減らしたい。
  • マーケティングメールを送信する部署と問い合わせに対応する部署が違う。
  • マーケティングメール(一斉配信)を行うツールは問い合わせ対応を行うツールとは異なるので、返信メールを受け取れないか、受け取っても誰も確認する人がいない。

単純にコスト削減のために「問い合わせはできる限り減らしたい」と考える人は、このサイトの読者にはいないと思います。無用な問い合わせは減らすべきですが、上記のような質問は顧客とのコミュニケーションの第一歩です。コミュニケーションはカスタマーサクセスの根源です。必要なコミュニケーションを減らしていいことは何もありません。

Reply-Toを設定しよう

ですから、ぜひマーケティングメールも返信を受け取れるようにしましょう。マーケティングメールを送る企業も、support@やcontact@など、かならず問合せの窓口用のメールアドレスがあるはずです。これを返信用のアドレスとして設定しましょう。

多くのメーラーあるいはメールアプリには送信アドレスとは別に、返信先のアドレスを設定することができます。たとえばRe:lationならメール送信設定にて、図のようにReply-Toアドレスを設定することができます。

こうすることで、送信アドレスとは別に返信用のメールアドレスを設定することができるのです。

マーケメールもサポートにて受信しておこう

返信の元となるマーケティングメールをあらかじめサポートでも受信しておくようにするのも重要です。そうすれば、「いきなり何のことで質問されたのかわからない」といったことにはなりません。

そのために、サポート窓口用のメールアドレスを送信メールのBccに入れておくことをお勧めします。Re:lationでも図のように設定が行えます。

こうしたことから、大切な顧客とのつながりが生まれることもあります。せっかく送るマーケティングメールなのですから、これをコミュニケーションの大切な機会にするようにしましょう。

ABOUT US
T.Wada
まだコンピュータが1枚の基盤だった頃からITとともに育つ。約10年のアメリカでのIT開発ディレクター・企業取締役を通じて海外も含めたITの歴史を肌で感じてきた。自身の経験から顧客対応がなぜうまくいかないのかを考える中でカスタマーサクセスを作るクラウドサービス「Re:lation」を開発。3男1女の父。好きな言葉は「日々勉強」。