Excelによる問い合わせ管理は効率的?メリットやデメリットを解説

顧客窓口やカスタマーサポートセンターの悩みの一つに「問い合わせ管理」が挙げられます。問い合わせ管理をする方法はさまざまですが、中でもExcelで問い合わせを管理するのは、専用のシステムを導入することに比べて、比較的始めやすい管理方法だといえるでしょう。一方で、Excelでの問い合わせ管理にはいくつか懸念点があります。今回はExcelによる問い合わせ管理のメリットやデメリットに加え、管理をさらに効率化する方法について解説します。

Excelによる問い合わせ管理のメリットとは?

Excelによる問い合わせ管理は、Microsoft 365(旧Office 365)の使用料やExcelソフト(アプリ)の購入料以外に初期費用がかからないため、手軽に始めることができます。顧客コードや電話番号など、問い合わせ管理に必要な項目は会社やサービスによって異なりますが、それらを自由に記載できることもExcelで管理するメリットだといえるでしょう。

また、Excelは多くの企業にとってなじみのある表計算ソフトです。スタッフが使い慣れているソフトを使用することで、使い方を教育する手間が少なくなるかもしれません。

Excelで問い合わせ管理をする前に

Excelで問い合わせ管理をするには、専用のブックやシートを作成する必要があります。Microsoftのサイトなどで配布されているテンプレートを活用するのも一つの手です。

ただ、テンプレートを利用するにしても、自社サービスに応じてカスタムするほうが使いやすくなるでしょう。ここでは問い合わせ管理用のExcel作成をスムーズに進めるコツを解説します。

目的を定める

作成する前に「何のために問い合わせ管理をするのか」という目的を定めておくのが大切です。「問い合わせをもとに営業をしたい」「対応を迅速化したい」など、目的次第でExcelに入力する項目が異なります。目的が複数ある場合は、優先順位をあらかじめ定めておくとよいでしょう。

項目の洗い出しをする

定めた目的をふまえて「どのような項目が必要か」を洗い出しておくと、Excelの作成がスムーズに進みます。「クレームに関する情報を集めるため」の問い合わせ管理であれば、クレーム内容や発生時期などの項目が必要になるはずです。問い合わせ管理用のExcelを使うときに重複している項目があると入力や管理に手間がかかるため、運用時に業務が効率化するように洗い出しをしましょう。

Excelを利用した運用の流れを定めておく

問い合わせ管理用のExcelを作成する前に、Excelを利用した全体的な運用の流れをある程度定めておきましょう。実際にExcelを導入したらどのような運用になるのかを想定しておくのです。そのうえで問い合わせ対応をするスタッフが入力しやすいように、あらかじめフォームを整えておけば、Excelでの問い合わせ管理が楽になるでしょう。また、運用の流れに沿ったExcelを作成することで、運用後の改修を避けられます。

Excelによる問い合わせ管理のデメリットとは?

ここまで、Excelで問い合わせ管理をするメリットや作成するコツについて説明をしましたが、デメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。例を挙げながら解説します。

セキュリティ面での管理が必須

Excelは簡単に操作できる反面、気づかないうちにデータや数式を削除する危険性もあります。問い合わせ管理に必要な項目の中には個人情報や機密情報が含まれていることが多いため、データの削除やコピーなどによる流出は避けるべきです。

常にExcelの管理には気を配り、外部に流出しないような工夫(特定のスタッフのみアクセスできるようにするなど)が必要となります。

高度な機能を使いたい場合は、マクロの知識が必要

「同じ入力をワンクリックで済ませたい」「ほかのシステムと連動させたい」など、より高度な問い合わせ管理をする必要性が出てくることもあるでしょう。求める機能によってはマクロ(VBA)の知識が必要になるため、Excelの作成や改修が難しくなります。

マクロの知識がない場合、Excelでの問い合わせ管理は、多くの項目を手作業で入力するような簡単なものに留まると考えておくとよいでしょう。

スタッフ間での共有が難しい場合も

Microsoft 365 サブスクリプションを契約していない場合、複数人で同じExcelを操作する際は「共有ブック機能」を使う必要があります。この機能を使えば複数人が同時に編集できますが、描画ツールの使用やグラフの作成など、一部の機能が制限されるので注意が必要です。

Excelよりも効率的な問い合わせ管理の方法は?システム化に踏み切るべき理由

Excelは表計算ソフトなので、問い合わせ管理で使うには機能が限られています。問い合わせ管理に特化したシステムを導入すれば、業務の効率化や対応品質の向上につながるでしょう。

ここでは3,300社を超える企業に利用されている顧客対応ツール「Re:lation(リレーション)」を例に、システム化することで得られるメリットの中で代表的なものをご紹介します。

堅牢なセキュリティで安心できる

Re:lation(リレーション)」には接続元のIPアドレスの制限や、ユーザごとに操作権限を設定できるなどのセキュリティ機能があります。また、操作や設定変更の履歴を出力できる監査ログ機能もあるため、万一のときにも安心です。

問い合わせに効率よく対応できる

精度の高い検索機能や、案件ごとに担当者を設定できる機能により、問い合わせのデータを効率よく探せます。問い合わせのメールからワンクリックで注文情報を参照[14] することもできるため対応がスムーズになり、顧客満足度のアップにつながるでしょう。ほかにも問い合わせ対応の効率化を図る機能として、複数店舗の問い合わせを一元管理できるラベル機能などがあります。

業務の一部自動化による時間的コストの軽減

Re:lation(リレーション)」などの問い合わせ管理システムを導入すれば、メールの受信時に自動で担当者を設定できるなど、業務の一部を自動化できます。また、対応アンケートや対応時間を自動集計してくれる機能もあるため、人的コストや時間的コストの軽減にもつながります。

対応ミスを防ぎ会社のイメージアップに貢献

問い合わせ対応のミスはお客様の信頼度に深く影響しますが、「Re:lation(リレーション)」には対応ミスを防ぐための機能が搭載されています。対応か未対応かがひと目で分かるステータス管理、二重返信を防ぐための返信画面ロック機能、送信忘れを防止する予約送信機能など、対応ミスを防ぐための機能が満載です。

スタッフ間の情報共有がスムーズに

対応した内容や状況の推移を確認できるため、問い合わせがどのようなステータス(保留、返事待ち、上司確認中など)なのかがすぐに分かります。問い合わせ管理システムの導入により対応状況を「見える化」することで、現場のスタッフはもちろん、管理職やマネージャーの「マネジメント業務の効率化」にもつながるでしょう。

問い合わせ管理システムを選ぶポイントとは

システムを導入する際「何を基準に選べばいいか分からない」という方もいるかもしれません。ここでは、システムを選ぶときのポイントについて説明します。

目的に応じたシステムを選ぶ

問い合わせ管理をシステム化したい理由や目的を振り返り、それに合うシステムを選択するとよいでしょう。「問い合わせの対応漏れを防ぎたい」という目標があるのなら、対応漏れを防ぐための機能は必須といえます。目的を達成するために必要な機能の優先順位をつけてシステムを選ぶことを心がけましょう。

現場の感覚をヒアリングする

問い合わせ管理システムを選ぶ際は、現場の意見を聞いてから判断するとよ     いでしょう。現場のスタッフだからこそ分かる事情を把握したうえで、システムを選ぶことが大切です。

また、実際にシステムを運用しなければ分からないことがあるかもしれません。本格的に導入する前に、システムを試せる期間があると安心です。

マルチチャネルに対応しているかを確認する

マルチチャネルとは、チャネル(顧客との接点)が複数あることを指します。スマートフォンやソーシャルメディアの普及に伴い、顧客からの問い合わせ窓口も多様化しているのが現状です。問い合わせが複数のチャネルに分散すると整合性が取りにくくなり、対応が遅れてしまう場合もあるでしょう。スムーズな問い合わせ対応をするためにも、メールや電話、LINE、Twitterなど、さまざまなチャネルからの問い合わせを一元管理できるシステムがおすすめです。

研修サービスの有無を確認する

システムを導入したとしても、使い方が分からなければ十分な効果を発揮できません。海外のシステムの中には、日本語で十分なサポートを受けられないものもあります。システム導入後のアフターフォローや研修が充実しているものを選びましょう。

Excelでの問い合わせ管理をRe:lationでシステム化

これまでに挙げたメリットに対応しているおすすめのシステムが「Re:lation(リレーション)」シリーズです。永年無料で利用できるお試しプランや、すべての機能を試用できる20日無料トライアルが用意されているため、導入前にしっかり使い勝手を確認することができます。

Excelでの問い合わせ管理よりもさらに上の機能を求める場合は試してみるとよいでしょう。