まず御社の会社概要と、仕事内容についてお聞かせください。
川ノ口様:ハーバーハウス株式会社は現在17期目の会社です。主力事業は新築戸建て住宅の設計・施工の事業がメインとなっております。その他にも、不動産・リフォーム損害保険等々、住宅にかかわる周辺事業に取り組んでおります。
新築戸建て住宅の施工実績として、おかげ様で創業以来累計3,000棟を実現することができました。現在従業員数は400名ほどに成長し、新潟県を中心として長野県にも事業を展開しております。
私は経営企画室システム課に所属しており、社内の情報システム部門としてシステムの開発・運用・保守と業務パソコンの管理業務を中心に担当しています。
メール共有の方向性をそのままにキッティングを効率的に行いたい
Re:lation検討に至った背景を教えてください。
川ノ口様:弊社では導入以前からお客様からお問合せを受けるメールアドレスを固定したいと考えていました。そのため、退職などにより変わってしまうリスクのある個人メールアドレスを使わない方針でした。
各社員が会社用の個人メールアドレスをもってお客様とやりとりする、というのはよくある形だと思います。ただ、そうするとどうしても対応業務が個人に依存してしまいます。加えてブラックボックス化することで対応漏れも起こしてしまいます。そのトラブルに周囲が気づく事もできないのは怖いですよね。そこで、メールアドレスは部署毎に共有する運用をしていました。ツールは一般的なOutlookなどのメールクライアントを用いていました。
早いうちから属人化させない、ブラックボックス化を防ぐご意向は素晴らしいですね。
川ノ口様:しかし、徐々に会社の規模が大きくなるにつれて2つの問題が出てきました。
まず1つがキッティング(社用PCのセットアップ作業)の問題です。各社員のパソコンにメールクライアントをインストールするのがものすごく手間になってきました。
2つ目は、メールの検索性の問題です。事業の拡大につれて各自のPCのメールボックスに届くメールが膨大な量になり、自分が対応すべきメールを見つけることが難しくなりました。
部署毎の共有アドレスを利用しているため、自分とは関係のないメールが大量に入ってきてしまうということですね。
川ノ口様:そうなんです。そのため膨大なメールの中から自分が対応すべきメールを検索する必要があります。ただその検索にも時間がかかり、メールが見つけられなくなってしまいました。古いメールを消そうにも消せないだとか、検索が途中で失敗してしまっただとか今も思い出したくないような状況でした(笑)
そもそも共有のメールアドレスを使用するのは、皆でメールを協力して対応していくためです。にも関わらず、検索で自分に関係するものだけ見ようとする状況になった時点でダメなんですがどんどんまずい方向に進んでしまいました。
しかし、問い合わせの入口は部署毎の共有アドレスにすることが「正しい」という認識を強く持っていました。そこでこの状況を改善するには、キッティングの問題を解決できるクラウドサービスで、かつ部署毎に共有できるシステムを探さなければならないと考えました。
グループ間で共有ができるインストール不要のクラウドサービスと言えば、Re:lationをはじめとしたメール共有サービスがうってつけですね!
川ノ口様:そこでメール共有サービスを色々探しました。単純に複数人でメールを共有できる昔ながらのソリューションはありましたが、Re:lation以外には良いものに出会えませんでした。
最終的にはどれだけのサービスを比較検討されたのでしょうか?
川ノ口様:Re:lation以外に3つ見つけました。国内製のサービスと海外製のサービスそれぞれ比較しましたが、海外製のサービスは日本の商習慣とは合わず採用は見送りました。また、国内製のサービスも使い勝手など総合的に良くありませんでした。その国内製のサービスは昔に開発されたためメールを共有するという概念がない、UI的に優れていない実際の使い勝手をイメージできないものでした。
複数人での共有という観点で直感的に操作ができるRe:lationを採用いただきありがとうございます!
今までと変わらない安心感と、柔軟に使いこなすための気づきを与えた
Re:lation導入後、使い始めるまでに不安はありましたか?
川ノ口様:フォルダという概念がないことを無料トライアルの際に理解しました。今までのメールクライアントではフォルダを分けて活用していたため、社内で展開する時のユーザ教育に少し手間がかかるかもしれないと思ったくらいです。
ただRe:lationはラベル機能がフォルダ管理以上に仕分け機能として優れているとわかっていたため、現在の運用ルールを転換するサポートをすれば問題がないと考えました。
なるほど。ではそのユーザ教育はどの様に解決されたのでしょうか?
川ノ口様:情シス部門で事前にラベルなどの設定を行いました。今までのOutlookにおけるフォルダ管理を踏まえて、各部署の受信箱ごとにラベルを作り込みました。
その結果として社員に「今までと同じだ!」と認識してもらうことができました。そして使っていくなかで「メールってそもそもフォルダ間移動できないけど、Re:lationは完了/未完了でステータスとして移動できる」とか、「フォルダと違って複数のラベルがつけられるので、より細かな仕分けができる」など誘導しました。
今まで通りの事ができると示し、Re:lationならではのメリットを教育して頂いたのですね。とはいえ、当時は全社員200名での導入だったので時間がかかったのではないでしょうか?
川ノ口様:ハーバーハウスには、「ルールややり方を決めて展開したことをみんなで徹底する」という企業文化があります。「こういうやり方です!」とこちらできちんと説明ができれば、みんな協力してくれますので、こちらがいかにブレずに言えるかどうかだけがポイントでした。
また、インゲージの方に使い方説明会のために弊社まで来ていただいたとき、担当設定があるという事を説明いただきました。そこでメンバー間で対応状況の可視化を実感することができたのも良かったです。
結果的にRe:lationを見つけてから3か月もかからずに全社導入できたので、早かったと感じています。
導入規模を考えるととても早いですね!導入後の結果はいかがでしょうか?
川ノ口様:利用者にとって圧倒的にストレスが減りました。
導入以前の、メールの検索がうまくできない、メールが下手したら届かない、といったトラブルがゼロになったのがまず大きいですね。
利用イメージを掴んだ部署から、どんどん機能を使い波及している状況です。
ほかに導入後で効果があったと実感しているポイントがありましたら教えてください。
川ノ口様:導入前から期待していた面ですが、キッティングのトラブルがまったくなくなりました。パソコンが壊れたので過去メールを移行しなければならない、といった話です。あとは、「このメール対応したの?」「誰か返信したの?」って話を社内で聞かなくなりました。全員、誰がどのメールに対応したのか見れるので、「誰か回答したのか?」という不安感は圧倒的に下がりました。
また、1年くらい前にメールサーバ回りでトラブルがあった際に、Re:lationのサポートチャットで問い合わせをしたのですが、返ってくる回答が、メールサーバに関してすごく詳しい内容が返ってくるので、嬉しくなってしまいました。専門家から適切な回答がきたな、と。メールサーバにすごく近い方たちなんだろうなと思い、安心しました。
お問い合わせ対応は信頼に繋がるコミュニケーションの要
そう言って頂けるとサポートも喜びます!次は御社での問い合わせ対応に関する考えを聞かせてください。
川ノ口様:当社のビジネスは、エンドユーザ様、いわば家を建てる施主さんとのコミュニケーションもあれば、関係業者様とのコミュニケーションもあります。つまり、コミュニケーションはC向けにもB向けにもあるのです。
結局、関わるすべての方と適切にコミュニケーションをとれないと、信用されなくなるというのがお問い合わせ対応です。
前半のお話と重なりますが、例えば誰かがお休みだったりとか退職したときにお客様が連絡をとれなくなってしまうというのは、企業の姿勢としてよくないと思います。
そういったコミュニケーションの要であり、エンドユーザさんにも関係業者さんに対しても信頼してもらうための手段です。つまり、きちんとやらなければならないベースの部分だという認識を持っていますね。
このサービスを導入した先輩として、どういった企業や団体の方にはお薦めできますか?
川ノ口様:私としては、お客様とか対外的なレスポンスの遅さに課題を感じていらっしゃる企業さんとか、問い合わせ一件一件を貴重な情報や財産と考え、お問い合わせ対応を重視される企業・団体さんにはお薦めだと思います。
Re:lationを使えば、複数名でお問い合わせや受信メールを確認して、誰が対応してるのか/していないのかがひと目で分かります。弊社は商品単価が高い商材なので、ひとつのお問い合わせの漏れで、数千万の売り上げが変わってきてしまいます。そのためRe:lationは売上の損失も防いでくれています。
あと、人員が流動的な企業・団体さんに使っていただきやすいのもポイントですね。ECのように複数人で業務しなければならない場合はもちろん、学校のような団体でも、同じ業務をずっと同じ方がやることもないでしょうから。対応者の増減、あるいは異動が多い現場ほど、Re:lationが有効だと思います。
人員が流動的な場合に有効という話について、もう少し詳しく教えていただけますか?
川ノ口様:お客様にとって受付窓口、部署や担当者が変わるたびに連絡先が変わるのはよくないことですから、お客様から見える会社の連絡先は固定するべきです。外向けのアドレスが固定されていれば、内側は流動的な体制や人員であってもお客様は連絡先を変える必要がありません。Re:lationを使えば内側の対応者の増減・移動などは容易に対応できます。
また、社内のメンバーにとっても、通常は部署移動などで対応者が変わったときに、前の人のデータやパソコンの移行など煩雑な引継ぎ作業が発生します。そこもRe:lationならユーザアカウントの割り振りをするだけで、煩雑な引継ぎ作業をしなくて済むっていうメリットもありますよね。
ですから、流動的な企業・団体さんほど有効なのではと思います。