商品の性質上、お客様からのお問い合わせが多いギフトのオンライン販売
御社のお客様対応では、1日何件のメールを処理されているのでしょうか。
今村さん:ネットショップのお客様から1日に届くメール件数は、平均して400〜500件です。ギフトのネットショップ事業という特性上、「のし」やメッセージカード、包装紙など、お客様自身がカスタマイズできるギフト設定の変更依頼の件数が多く、問い合わせ全体の約3割を占めています。その他には、納期やキャンセル依頼、商品情報に関するお問い合わせをよくいただいています。
また、お客様からのお問い合わせに加えて、ギフトのメーカーさんとの受発注に関するメールのやり取りも発生しており、こちらは1日平均で100件ほどです。
御社のお客様対応で意識されていることはありますか。
今村さん:お客様にとって、弊社へのメールのお問い合わせは時間も手間も掛かってしまいます。お客様の負担をできるだけ減らすためにも、一度のご案内で完結するように心掛けています。
また、1日に届くメール件数がとても多いため、急ぎの案件から優先順位をつけて対応しています。日曜日を除いて、当日17時までに届いたメールは、当日中に確認し対応をするよう努めています。
課題は、お客様対応の属人化。以前のメール共有管理システムで抱えていた悩みとは
『Re:lation』導入以前は、どのようなメール共有管理システムを使用されていたのでしょうか。また、その際にはどのような課題がありましたか。
今村さん:当初はGmailを使用し、複数人で同じメールアドレス内のメールを一つひとつ処理していくという流れでした。Gmailでは主にタグ付け機能を使用し、メールの担当者を手動で割り振っていましたが、メールに社内向けのコメントを残すことができなかったため、お客様対応が属人化していたのです。
メールの履歴すべてを読み込まないと過去のやり取りが分からず、社員間の引き継ぎに課題を感じたため、2016年に他社が提供しているメール共有管理システムを導入しました。新しいツールでは、ECモールごとにメールフォルダを分け、メールが届いた時間単位で区切って各担当者が対応するという方法を採用していたのですが、お客様対応の属人化という課題は最後まで解決できず……。
そのシステムでは、メールのテンプレート機能やフレーズ機能がなかったため、担当者各個人が自分のPC内によく使用する返信テンプレートを作成していました。その結果、社員によってお客様への案内の文面がバラバラになってしまうという課題があったのです。
お客様対応の属人化以外には、どのような課題がありましたか。
岩崎さん:以前のメール共有管理システムでは、データ容量の問題から過去のメールすべてを保管することができず、保管上限の1万通を超えると古いメールから順番に消えてしまうことが最も大きな問題でした。弊社には日々大量のメールが届くため、たった20日間しかメールが保管されない状況だったのです。
過去の大事なメールや毎年注文していただくお客様とのやり取り、そしてコメントを入れたメールでさえも削除されてしまうため、特に重要なメーカーとの受発注メールは、あえてGmailを使っていたほどでした。
大量のメールをしっかり保存できる価格形態や、契約アカウント数の柔軟性が決め手に
『Re:lation』をお知りになったきっかけをお聞かせください。
岩崎さん:メールシステムに課題を感じていた2020年頃に、たまたま弊社が導入している受注管理・在庫管理システムのホームページを閲覧していると、連携しているサービスリストに『Re:lation』を見つけました。メールシステムを新しく導入するのであれば、受注管理・在庫管理システムと連携しているべきと考えていましたので、さっそく検討を進めていくことになりました。
以前導入していたツールとの比較検討についてお聞かせください。
岩崎さん:ツール利用料自体は少々高くなりましたが、20日間しかメールが保管されなかった以前のツールと比べ、『Re:lation』は計算上、スタンダードプランだけで1年以上もメールが保管されることが高評価でした。これは価格以上のメリットだと感じています。
また、契約アカウント数の柔軟性も大きなメリットです。以前のメールシステムの場合、アカウント数を増やすためには、10アカウント単位で追加契約する必要がありました。しかし、『Re:lation』の場合は1アカウント単位で増やすことができるため、お客様対応チームの増員にも柔軟に対応できると感じました。
ツールの機能に関する比較についてお聞かせください。
岩崎さん:機能面で重視していたのが、操作画面のデザインです。以前のツールはOutlookのメーラーのような、昔ながらで古臭い感じがしていました。しかし『Re:lation』は、今風のデザインでまとめられており、全体的にシンプルです。さらにシンプルでありつつも、機能が少ないと感じたことはなく、バランスが取れていると思います。各機能もテキストで表示されているのではなく、分かりやすいアイコンであることも分かりやすさの要因ですね。
その他には、チケットごとにコメントできる機能や、受注管理・在庫管理システムとの連携機能も重視しています。
800件以上のフレーズを使い分け!担当者振り分け、外部システム連携など、業務効率化を実現した機能とは
『Re:lation』の導入はどのように進みましたか。
岩崎さん:まず、メールを取り込む設定を2日ほどで進めました。それほど難しくなかった記憶です。
普段の業務の中で分からないことがあれば、サポートチャットの機能をかなり活用しています。すぐに回答できない内容は、追ってメールでご回答いただくのですが、迅速かつ漏れがないことに驚きました。
今村さん:お客様対応チームでは、最初に1、2名に説明を行い、その後チーム内へ展開しました。操作しやすいデザインだったため、特にマニュアルを作成する必要もなく、対面で説明するだけで充分でした。私自身、PC操作は不慣れなのですが、まったく問題はありませんでした。
特に活用されている『Re:lation』の機能を教えてください。
今村さん:弊社では、フレーズ設定を重宝しています。お客様へ返信する際、今までは手作業でコピペしていた苦労があったため、このフレーズ機能だけでも社員の負担が大きく削減されました。現在数えただけでも、800件以上のフレーズが登録されているようです。ザッと思い出せるだけで、以下のようなフレーズを作成しています。
- 季節ごとの挨拶
- 毎日の業務でよく使うフレーズ
- よくいただくお問い合わせに対する返答フレーズ
- ギフト設定に関するフレーズ
- ECモール(楽天市場、Yahoo!ショッピング)ごとのフレーズ
問い合わせ内容に対する担当者の振り分けはどのように設定されていますか。
今村さん:社内には、お客様対応に慣れているベテラン社員と慣れていない新人社員がいますので、対応が難しい案件は「担当者振り分け」の機能でベテラン社員をアサインしています。
案件の難易度を判断する際に活用しているのが「検索機能」です。例えば、「キャンセル」「変更」というキーワードにヒットした問い合わせは、解決の難易度が高い場合や、急ぎで処理が必要な案件が多いことからベテラン社員に、逆に「領収書」や「賞味期限」や「事前問い合わせ」など、対応が容易なものや比較的急ぎでない案件などを新人社員に割り振っています。
受注管理・在庫管理システムとの連携については、どのように活用していますか。
岩崎さん:お客様からお問い合わせが届くと、そのメールアドレスから受注管理・在庫管理システム内のお客様情報をすぐに表示することができます。しかし、これだけなら以前のツールにも実装されていました。
『Re:lation』の場合は、受注管理・在庫管理システム側で受注の詳細画面を開くと、『Re:lation』内のお客様とのやり取りまで表示することができるのです(以下イメージ)。
このおかげで、お客様とのやり取りの履歴を確認しながら、注文者名や発送先の変更といった業務を進められるようになりました。
また、電話でお客様対応をする際も、受注管理・在庫管理システムだけ開いていれば、現在の受注状況だけでなく、お客様からのご要望メールも確認できる点はとても便利です。
1人あたりの作業効率化が2倍以上に!お客様対応の品質が均等に底上げされ、商品レビューの点数も向上
『Re:lation』の導入でどのような成果がありましたか。
岩崎さん:『Re:lation』の導入によって、LINEギフトをはじめとしたECモールへの多店舗展開を安心して進めることができました。私たちが扱っているギフトという商品の特性上、ただ購入して終わりではなく、購入後に手提げ袋やギフトラッピング、のし紙の追加といった変更のご要望をいただくことが多いのです。
以前導入していたメール管理ツールでは、多店舗展開とお客様満足度の向上、業務効率化を同時に達成させるのは難しかったのではないかなと思います。
また、もう1つ成果として挙げられるのが、お客様対応品質が均等に底上げされたことで、商品レビューの点数が上がっている実感があります。
その他にも、フレーズやテンプレートの機能をしっかり活用できていることで、返信のスピードも確実に上がっています。PC操作やタイピングが苦手であっても、フレーズやテンプレートを正しく選べば問題なく返信できるからです。
特に連絡が遅くなってしまうと、お客様から低いレビュー点数が付けられてしまうことが多いため、返信スピードの向上はネットショップの評価向上にも繋がっているはずです。
返信スピードが向上したことで、1日に返信できるメール件数に変化はありましたか。
今村さん:普段の業務では、メンバーそれぞれが毎日どれぐらいのお客様対応をしているのかチェックしています。
その結果、以前のツールでは1日かけて50件ぐらいしか返信できていなかったメンバーが、今では残業もせずに定時内で100件ほど返信できるようになっています。単純に計算しても、1人あたりの作業効率化が2倍以上も改善されました。
「私にとっても、会社にとっても、『Re:lation』は欠かせない存在です」
お客様対応について、今後の展望をお聞かせください。
岩崎さん:今後、ギフト領域のネットショップだけでなく、ふるさと納税事業にも展開していこうと考えています。そうなると新しくショップを運営することになりますので、おのずとお客様対応件数も増えていくでしょう。問い合わせ件数が増えたとしても、今後も『Re:lation』を活用すれば、問題なく対応できるはずだと安心しています。
『Re:lation』はどのような企業におすすめできるでしょうか。
岩崎さん:特に弊社のようなネットショップを運営されている企業にとっては、お客様対応の効率は間違いなく上がりますし、お客様満足度も向上すると考えています。そして、導入自体も難しくありません。私はお客様対応ツールは『Re:lation』が最高だと思っています。
最後に、御社にとって『Re:lation』とはどのような存在でしょうか。
今村さん:私は会社に出社すると、まず『Re:lation』の起動から1日が始まります。私にとっても、会社にとっても、『Re:lation』は欠かせない存在です。