株式会社U-NEXT HOLDINGS

問い合わせの作業時間を5分の1に短縮し「問い合わせアレルギー」も解消。全社のIT化を進めるU-NEXT HOLDINGSがRe:lationを選んだワケ

音楽配信を手掛ける株式会社USEN、映画やドラマといったコンテンツ配信プラットフォームを開発、運営する株式会社U-NEXTなど、24のグループ会社を傘下に置く株式会社U-NEXT HOLDINGS。同社ではグループ全体のIT化を推進するため、様々なITデバイスやクラウドサービスによる業務改革をミッションとした、ITイノベーション課を設置しています。

同課でヘルプデスク業務による社員のITリテラシー向上を目的に、業務改革をプランニングされているご担当者様より、『Re:lation(リレーション)』の導入経緯や活用方法についてお伺いしました。

株式会社U-NEXT HOLDINGS(写真右より)
コーポレート統括部 グループ企画推進部 ITイノベーション課
松浦 誠 さん
橋本 さゆり さん
金澤 利重 さん

ヘルプデスク業務を均一化し、内部監査にも対応するために業務のデジタル化を決断

ヘルプデスク業務では、グループ内から1日何件の問い合わせがあるのでしょうか。

橋本さん:1日平均で40〜60件の問い合わせがあります。普段は、基本的なPCの使い方やテレワーク用のツール、VPNに関する内容がほとんどです。異動が多い春は、PCの初期設定に関する相談が増えますね。

Re:lationの導入以前は、社員から直接メールや電話で応対していました。電話での対応では10分前後で困りごとを把握し、電話だけでは解決に時間が掛かりそうな場合のみメールで折り返す、という流れです。

対応時間はなるべく短くしつつ「相手が社員であっても、ITイノベーション課にとっては顧客である」という意識を持って対応しています。

ヘルプデスク業務ではどのような課題があったのでしょうか。

橋本さん:ヘルプデスク業務を担当するメンバー同士で、現在対応している問い合わせの内容や対応進捗を円滑に共有し「ヘルプデスク業務の均一化」を目指したいと考えていました。

ツール導入以前はExcelで管理しており、対応している社員の情報や相談の内容、ご案内した内容を入力して社内サーバで共有していたのです。チーム内の情報をスムーズに共有するため、より分かりやすいツールを導入したいと考えたことが取り組みのきっかけになっています。

松浦さん:経営視点の課題として、内部統制を強化していく必要がありました。2017年にホールディングス化したことをきっかけに、ヘルプデスク業務の内容を内部監査と役員陣に報告する必要が出てきたのです。加えて、グループ会社全体のヘルプデスク業務を担うことになったため、アナログな運用ではいずれ破綻してしまうという危機感がありました。

最大の課題は「問い合わせアレルギー」。ツールの乗り換え、比較検討を実施

Re:lationの導入以前は、どのようなツールを導入していたのでしょうか。

橋本さん:これまでExcelで管理していた問い合わせ対応の記録をインターネット上で管理できるツールを導入しました。せっかく導入したものの、使い勝手があまり良いものではなく……。今っぽくないUIであり、Excelに手入力する手間がほとんど変わらず、メンバーの満足度がとても低かったのです。

また、ツールへの入力工数が多かったため、手書きのメモには残しているがツール上には入力できていないことも。そのため、他のメンバーの対応記録を読んでも問い合わせ内容を把握することが困難だったのです。

結果として、ヘルプデスク業務へのモチベーションが大きく下がってしまい、通常業務にも支障が出るほどの「問い合わせアレルギー」を感じていました。

ツールの選定では、どのような要素を重視されたのでしょうか。

橋本さん:問い合わせ管理ツールを新しく導入する際に、私が立てた目標は「問い合わせアレルギーをなくす」でした。そのためには使っていて楽しくなるツールを導入するだけでなく、それぞれのメンバーが受け持っている問い合わせを可視化し、何か困っていればすぐにフォローしあえる環境を作ることが重要です。

また、問い合わせの記録をツール上に蓄積し、チーム全体のナレッジを高めること、そしてグループ全体に発信していくことを目指し、ツールを選定しました。

他社ツールと比較されましたか。

橋本さん:外資大手のカスタマーサポートシステムや、国内企業が開発したメール管理・共有システムと比較検討しました。

外資大手のシステムだと機能が多すぎて使いこなせず、社内のヘルプデスク業務にはコストが掛かりすぎるとして却下しています。国内のメール管理・共有システムでは、これまでメーリングリストで対応していたことと大差がなく、導入を見送りました。

導入の決め手は、業務へのモチベーションを上げるデザインと使い勝手

Re:lationの導入を決定した決め手をお聞かせください。

橋本さん:インターネットで検索している際に「2019年 グッドデザイン賞受賞」とのページを見つけ、Re:lationに興味を持ちました。以前のツールでは使いにくいUIに悩んでいましたので、ツールの使い勝手は特に重視していたポイントでした。

機能面では、分かりやすいデザインのラベル機能が高評価でした。私たちのホールディングスには多くのグループ会社があるのですが、グループ会社ごとにラベルを色分けすることで、どの会社からの問い合わせかをすぐに仕分けることができます。

また、担当者ごとにアイコンを表示する機能では、誰がどの問い合わせに対応しているかひと目で判断できています。こうした機能やデザインのおかげで、ヘルプデスク業務を担っているメンバーのモチベーションを上げられるのではと感じました。

社内の合意形成で工夫されたことがあればお聞かせください。

橋本さん:チーム内の合意を得るためにプレゼンを行ないました。私が感じているヘルプデスク業務の課題を伝え、Re:lationのデモ環境を見せながら操作したところ、メンバーからはとても良い反応が得られました。それだけでなく、新しい業務フローのアイデアがメンバーからポンポン出たので「これはいける!」と確信しましたね。

経営層には率直にこれまで感じていた課題感とRe:lationの導入によって改善できること、そしてコストまでも抑えられることを資料で伝えました。その結果、「業務を改善できるのであれば導入してほしい。費用も高くなく、手軽に始められる」との返答があり、無事にゴーサインが得られたのです。

リモートワークのなか、2ヶ月で環境を構築。サポート不要でスムーズに導入できた

どのくらいの期間でRe:lationの運用が軌道に乗りましたか。

金澤さん:2020年4月に契約し、2か月ほどで環境構築は完了しました。ほぼ2人だけで導入できましたし、とてもスピーディーでスムーズだったと思います。

橋本さん:ちょうどコロナ禍でPCを自宅に持ち帰る社員が増えたこと、そして新しいメンバーが入社する直前のタイミングということもあり、導入作業は急ぎました。新しいメンバーにこそ、使いやすいツールを使ってもらいたかったのです。

導入時に苦労はありましたか。

金澤さん:Re:lationの導入の際には、カスタマーサポートの方に問い合わせをしたことはほとんどありませんでした。公開されているFAQや構築マニュアルが実に分かりやすく、調べればほとんど自分たちだけで解決できました。環境構築に必要な内容がすべて揃っていることは、本当にありがたかったです。

Re:lationの導入時に、工夫したことはありますか。

金澤さん:電話やメールでは、問い合わせ内容をすぐに把握することが難しく、問い合わせ相手と複数回にわたるラリーが発生していました。そこで社内向けヘルプページ内にGoogleフォームを設置し、トラブルの内容をテンプレートに沿って入力できるようにしたんです。

結果として、内容把握のための無駄なラリーを減らすことに成功し、対応効率を高めることができました。

新しいメンバーが使い始める場合、どのくらいで習得できていますか。

金澤さん:Re:lationは直感的に分かるUIであるため、ある程度の操作は1日で習得できます。新規問い合わせの確認から対応、その後の対応記録の入力まで、すべての業務を回せるようになるまでは、おおよそ1週間ぐらいの印象です。

問い合わせ1件あたりの入力作業が1, 2分に短縮!「問い合わせアレルギー」も解消

Re:lationの導入でどのような成果がありましたか。

橋本さん問い合わせ対応を記録する時間が大幅に短くなりました。Re:lation経由の応答は自動で記録がしっかりと残るため、5分ほど掛かっていたメモの入力が1、 2分しか掛かりません。以前であればわざわざExcelやツールを開く必要があったため、工数自体も大きく減っています。

もう1つ、コスト面も大きく改善されました。以前に導入していたツールと比較すると、月あたり12万円もコスト削減できている計算です。弊社のような大企業にもありがたい料金形態だと思います。

松浦さん内部統制に必要な報告資料の作成に掛かる時間と手間がほとんどなくなりました。以前であれば、社内からどのような問い合わせがあったのか、どのように解決したのか、一つひとつをExcelに手作業でまとめる必要があったため、資料作成に1週間も掛かっていたのです。

Re:lationを導入してからは、Re:lationのエクスポート機能から出力した資料を内部監査室に提出するだけで完了するようになりました。資料作成時間は10分ほどです。

ヘルプデスク業務を担当するメンバーからはどのような感想がありましたか。

橋本さん:対応済みの問い合わせが未対応リストから順に完了になっていくUIや、未対応の案件が分かりやすい色で強調されたりと、まるでゲームのように楽しみながら活用できることがメンバーから評価されています。未対応の問い合わせがすべて完了してなくなったときには、メンバー同士で小さな達成感を味わうことができます。

加えて、問い合わせ内容の可視化も実現できました。Re:lationを見れば、他のメンバーが現在どのように対応しているか確認できるため、しっかりコミュニケーションをとりつつ、適切なタイミングでフォローすることができています。コロナ禍で在宅勤務が増えた今、ツール内でしっかりコミュニケーションを取れることは重要な要素だと思います。

業務を効率化できただけでなく、楽しく積極的にヘルプデスク業務に向き合うことができるようになり「問い合わせアレルギー」は無事に解消されましたね。

ヘルプデスク業務を効率化し、グループ全体の「ITアレルギー」からの脱却を目指す

今後の展望についてお聞かせください。

松浦さん:グループ全体で「ITをもっと活用しなければならない」という意識がやっと浸透してきたところです。今後もITリテラシーのさらなる底上げと、社員が抱いている「ITアレルギー」からの脱却を、今後も目指していきます。

その上で、社内からの問い合わせに対してストレスなくスムーズに対応していくことが今後も我々のミッションになってきます。私たちとユーザをつなぐ「橋渡しのツール」として、Re:lationを今後も活用していきたいですね。

ヘルプデスク業務に課題を感じている方へメッセージをお願いいたします。

橋本さん:社内の問い合わせ対応にメールを使用している企業はいまだに多く、日々たくさん届く問い合わせ対応業務に疲弊している方もいらっしゃるはずです。低コストですぐ始められるRe:lationであれば、ヘルプデスク業務が効率的になるだけでなく、ネガティブな気持ちも解消されると思います。ぜひ一度、トライアルで使ってみてから検討してみてはいかがでしょうか。

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