法人の海外出張を強力にサポート。コロナ禍でメール対応の重要度が高まった
御社のカスタマーサービス部門の業務についてお聞かせください
弊社のカスタマーサービス部門は、お客様からの依頼を受け、海外出張時のフライトやビザなどの手配をサポートしています。全社員のおよそ6、7割にあたる100名超の社員がこの部門に在籍しており、お客様とのコミュニケーションに『Re:lation』を活用しています。
お客様からの問い合わせは、1日何件ほど届いているのでしょうか?
メーカーや商社など、海外出張が必要な企業であれば業界問わずご相談いただいており、部門全体で1日あたり平均1,500〜2,000件の問い合わせが届いています。
問い合わせ内容の大半が海外出張時のフライト、ホテル、ビザの手配依頼となっており、新型コロナウイルスの感染拡大以降は国ごとの出入国要件やPCR検査、ビザの取得方法に関する相談が急増しました。また、隔離期間が設定されていた頃は、隔離用のホテルや移動手段の手配も手掛けていました。
そのため、コロナ禍前と比べて、およそ3割ほどメールの問い合わせが増えており、コミュニケーションの重要度は以前より高まってきていると感じています。
『Re:lation』導入以前は、お客様からのメール対応はどのようなツールを使用していましたか?
Outlookを使用していました。企業ごとに担当者が決まる専任担当制のような体制で、グループアドレスはあまり活用せず、主に個人名のメールアドレスによる対応が中心でした。
コロナ禍によって問い合わせ対応が複雑に。早急なノウハウの共有と業務量の平準化が求められた
お客様からの問い合わせ対応では、どのような課題があったのでしょうか?
以前は航空券やホテルの手配といったシンプルな業務が多かったのですが、Re:lation導入のタイミングでコロナ禍に入り、日本も含めた各国の出入国ルールが複雑かつ頻繁に変わり、問い合わせの都度各国の条件を調べる必要が出てきた為、一つの案件にかかる時間自体が増加しました。
また、それ以前では個人単位でメールを管理していたこともあって、担当者ごとの対応状況を可視化できておらず、誰がどの程度の業務量を抱えているのかが正確に把握できていませんでした。また案件内容の引継ぎに関しても個々のアドレス宛に来たメールを共有しなければならず、非常に煩雑になっていました。
コロナ禍によって、カスタマーサービス部門の働き方に変化はありましたか?
コロナ禍以前はカスタマーサービス部門全員が出社してお客様対応にあたっていました。そのため、隣の社員にちょっと相談することも簡単だったと思います。
しかしコロナ禍にテレワークを導入したことで、グループ内のコミュニケーションが取りづらくなり、業務量の偏りやノウハウの属人化が危惧されました。こうした状況に対応するためにも、顧客対応ツールの導入は良い機会でした。
『Re:lation』導入の決め手は国内サービスの安心感と使い勝手の良さ
ツールの選定では、どのような要素を重視されたのでしょうか?
外資系のカスタマーサポート・サービス管理ツールなどと比較検討しました。その上で、大きく2つの要素を重視してツールを選定しています。
1つが、日本国内で展開されているサービスであることです。導入時やトラブルがあったときに国内の企業にサポートいただける方が安心できると考えました。
もう1つの要素が、ITツールの操作に不慣れであってもしっかり活用できる使い勝手の良さです。これまでずっとメールでお客様とやり取りしてきましたので、UIはこれまでのメールに近いデザインがよいと考えていました。その他には、メール一覧画面でだいたいの機能や動作が分かることも重要な要素でした。
『Re:lation』を選定していただいた決め手は?
国内サービスであること、使い勝手がよいツールであることの2点を押さえていました。また、複数人でチケットを共有できる機能が高評価でした。担当者をアサインできたり、他の人が対応しているメールが閲覧できたりと、個人の使い勝手だけではなく、チームとしての使い勝手も良いと感じました。
そして、費用対効果も魅力です。導入後にアカウント数が増えましたが、それでも毎月の費用は低く抑えられたため、社内の決裁基準をクリアしやすかったです。
ご案内内容を統一するため、フレーズ機能を活用。対象国やサービスごとにテンプレート化
どのくらいの期間で『Re:lation』の運用が軌道に乗りましたか?
社内への展開はおよそ1ヶ月ほどの移行期間を設けました。当初は試験的に30名ほどの社員に展開し、その後に対象となる全社員に浸透させています。
具体的なスケジュールとしては、まず1週目にプロジェクトメンバー内で一通りの動作を確認し、2週目に一部の社員にトライアルしてもらい、その結果を受けて作成した運用のマニュアルを活用し、3、4週目に対象の全社員に対して説明会を実施しました。
『Re:lation』の活用方法や工夫をお聞かせください
コロナ禍の海外出張手配は、すぐに対応できる案件ばかりでなく、外務省のサイトなどの情報を確認しなければならないケースが多く発生します。そのため、ラベル機能を活用し、「対応中」「緊急案件」「本日中に対応」などの緊急度に分けています。これによって、対応漏れが発生しない運用体制を構築することができました。
一番活用しているのは、フレーズ機能です。対象となる国や地域、提供サービスによって返信する内容が変わってくるので、さまざまなパターンのフレーズを作成しました。
特に弊社独自の工夫としては、現場のグループ内で最新の情報を共有し、チームでフレーズを更新していることです。その際にも、外務省のサイトや最新のビザ要件を必ず確認し、ミスが起きないように努めています。
担当者によって案内する内容が違ってしまうと致命的なミスにも繋がりかねないため、社内で認識を共有できるフレーズ機能は非常に助かっています。
メール1件あたりの作成時間を10分短縮。最新の渡航条件に合わせ、メール内容を均一化
『Re:lation』の導入でどのような成果が得られましたか?
フレーズ機能を使わず、0からお客様への案内メールを起草していた頃と比べると、お客様への返信にかかる時間は1件あたり10分以上は短縮できていると思います。また、他の担当者のメール内容を確認できるようになったこと、最新の渡航条件に合わせてメール内容を部門内で均一化できたことは、大きな成果だと思います。
個人の返信業務は大きく変わったと現場から聞いています。今までは多くの社員が過去のメールから似たような返信内容を検索し、現在対応している案件に合わせて修正・返信するという方法を取っていたそうです。その方法だと、修正漏れや古い情報がそのまま残ってしまう危険性がありましたが、『Re:lation』の導入後その心配はなくなりました。
また、今までは個人の判断や経験を元にお客様対応をしていましたが、コロナ禍で日々変動する渡航条件を確認し、部門全体でメール内容を統一できたことはサービス全体のクオリティ向上に貢献できたと思います。
『Re:lation』を導入したタイミングは、ちょうどコロナ禍がピークを迎えており、弊社でもテレワーク体制へ移行した頃でした。弊社にとっては初めてのテレワークでイレギュラー続きでしたが、滞りなく業務を進めることができたことも、評価しているポイントです。
『Re:lation』の導入でカスタマーサービス部門に変化はありましたか?
当初は、困っている案件に他の人がサポートできるようにするため、「ヘルプ」の保留理由を作成しようと考えていました。しかし、保留理由を使わなくても、担当者同士がチケット内のコメント機能などで声を掛け合い、助け合うという流れができたことは大きな変化だと思います。『Re:lation』は対応しているメールの内容までしっかり確認できるため、担当者は休暇を取得する際の引継ぎがしやすくなり、周りの担当者もヘルプに入りやすくなりましたね。
カスタマサービス業務を効率化し、顧客への提供価値を高めていきたい
今後の展望についてお聞かせください
カスタマサービス業務をデジタルの力でさらに効率化し、顧客への提供価値を高めていきたいと考えています。法人を対象にしたサービスである以上、今後もメールによるやり取りがなくなることはないと思われます。だからこそ、デジタルを活用してメール業務を効率化し、より顧客のニーズに沿ったサービスを展開していくことが、今後求められると思います。
『Re:lation』はどのような企業におすすめできるでしょうか
弊社にとって『Re:lation』は、顧客とのコミュニケーションに欠かせない存在です。弊社と同じく、メールによる顧客対応が多い業務であれば、必ず効果的に活用できるはずです。また、部門内業務の可視化やチーム強化を目指される企業には、特におすすめできますね。