サービス会員数は2,000以上。小・中規模の展示会出展を支援する「パケテン」
ー 展示会ブース装飾サービス「パケテン」についてお聞かせください
毛利さん:展示会ブースの設計から装飾、パネルやバナーの発注ができるパッケージブースサービスです。一般的に展示会ブースを装飾する場合、施工業者さんと何度も紙でコミュニケーションしなければならないのですが、「パケテン」を導入することで手間をかけずにオンラインで設計し、最短5分で発注することができます。ブース装飾の準備にかかるお客様の手間と時間を削減できる、業界初のサービスです。
サービスの会員数は現在2,000を超えており、SaaS系のスタートアップ企業の新規出展や、大手企業のテストマーケティングとしての出展など、さまざまなケースでご利用いただいています。
ー パケテン事業推進室では、どのように問い合わせ対応をされているのでしょうか?
天野さん:以前は一般的なフリーメールサービスを使用し、担当者がそれぞれのメールアドレスで問い合わせ対応をしていました。
問い合わせの内容としては、会員登録前にサービス内容について尋ねられるケースもありますが、やはり多いのは会員登録後の注文に関するものです。展示会ブースに必要な壁や床、照明といったさまざまな装飾の発注状況や手配方法の確認のメールが大半を占めています。たとえば「出展する小間サイズが急に変更になったのだが、どうすればよいか」「直前までデータが揃わなかったが対応できるか」といったイレギュラーに関する相談が多く、さらに展示会は出展日時が決まっているのでスピード感が求められるケースが多いことも特徴です。
特に展示会が多い春と秋は問い合わせも多くなり、繁忙期は1ヶ月で1人あたり300~400通のメールが届くこともありました。
問い合わせ窓口がバラバラで、お客様対応の引き継ぎが不十分になり、対応漏れが発生していた
ー 以前の問い合わせ対応業務では、どのような課題を抱えていたのでしょうか?
毛利さん:それぞれの社員がそれぞれの受信箱でメールを受け取っている状況に課題を感じていました。
特にメールが届く受信箱が応対者によってバラバラであることによって、お客様対応の引き継ぎが大変でした。たとえば、急病で数日休むことになった際、他の社員へ引き継ぎをするためには、当該のメールを転送し、過去の経緯と対応方針を説明する必要がありました。
天野さん:また、他の社員が対応漏れに気が付けないことも問題でした。問い合わせの対応状況は本人しか把握していないため、返信が漏れていても他の社員がフォローすることができません。結局、お客様からクレームがきて、初めて対応が漏れていることに気が付く、というトラブルが日常茶飯事だったのです。
そこでパケテン事業推進室と同じ悩みを抱えていた他部署が導入していた新しいメールサービスを、私たちも導入するか検討することになりました。
ー メールサービスに求めていた機能をお聞かせください
天野さん:チーム内で使用できるコメント機能です。お客様からの問い合わせメールをチケット管理し、メールの内容に対してコメントを入れて他の社員へ共有したかったのです。
以前の場合だと、同じようにメールの情報を共有するには転送しなければならず、間違えてお客様に返信してしまう可能性がありました。そのため、絶対に事故を起こさず、チーム内で問い合わせ内容に対して情報共有できるコメント機能は、必要不可欠でした。
小幡さん:2019年頃、別の部署で導入していた『Re:lation』には、メールごとに報連相のメッセージを残せる「宛先コメント」の機能が実装されていました。そこで『Re:lation』であればパケテン事業推進室の課題も解決できるはずだと考え、正式に導入を決定しました。
初期設定では、ラベルとテンプレートをしっかり作成し、外部のパートナーにも展開
ー パケテン事業推進室では『Re:lation』の導入はどのように進みましたか?
小幡さん:発行したアカウントは70以上で、パケテン事業推進室以外にも2つの部署で『Re:lation』を活用しています。『Re:lation』を使用しているすべての社員が参加するSlackチャンネルがあり、そこで『Re:lation』のアップデート情報や各部署での工夫などを共有しています。
毛利さん:現場の社員が操作に慣れるまで、とても早かった記憶があります。インゲージの担当者の方から説明を受けたあと、よくある返信用の文面をテンプレートにまとめました。他社のSaaSを導入する際は、社内用マニュアルを作成したり、チーム内でレクチャーしたりと、導入から運用が軌道に乗るまでタイムラグがありますが『Re:lation』にはありませんでした。
ー 『Re:lation』で特に活用している機能をお聞かせください
毛利さん:弊社では『Re:lation』のマニュアルはなく、その代わりにお客様対応ケースごとのテンプレートをしっかり作成しています。新しく入社した社員には『Re:lation』のテンプレートを見るように伝えており、それだけでだいたいの対応方法が理解できるようになっているのです。
受注前の問い合わせ対応や受注後の発注に関する対応など、商流別に8つの大カテゴリを作成し、80以上のテンプレートを用意しています。「この文面はこうしたほうが問い合わせ件数が減るかもしれない」「サービス内容が変わったので、テンプレートも更新しよう」など、パケテン事業推進室内で随時相談しながらテンプレート内容をアップデートし続けています。
ー 社外のパートナーさんには、どのように『Re:lation』を共有していますか?
毛利さん:弊社では現在、一部の問い合わせを外部のコールセンターのパートナーさんが対応しています。お客様対応の経験が豊富な外部パートナーさんのほうがツール活用に慣れているようで、細かい資料を作成せずともすぐに理解していただけました。
外部パートナーさんでは判断できないことや、申し送り事項がある案件については、宛先コメントにメッセージを残してもらうことで情報を共有しています。また、『Re:lation』内に溜まってきた過去の回答や対応内容をまとめていただき、サービスのFAQに反映することも行っています。
問い合わせ対応のミスやトラブルが「ゼロ」に。展示会の現場では『Re:lation』のスマホアプリをフル活用
ー 『Re:lation』導入後の成果をお聞かせください
天野さん:問い合わせ対応に関連するミスやトラブルがゼロになったことは、大きな成果だと感じています。チーム内でメールを転送する際に誤ってお客様へ返信してしまうようなミスがなくなり、問い合わせ対応の漏れもなくなりました。『Re:lation』では、メール受信から返信が24時間返信しないと赤いアラートマークが表示されるため、とても分かりやすいです。
毛利さん:もし以前のようにフリーメールのサービスを使い続けていたら、お客様や外部のパートナー企業、社内からのメールなどすべてが混ざってしまい、対応が煩雑になってしまっていたと思います。現在のお客様数を維持し、事故なく問い合わせ対応ができているのは『Re:lation』のラベル機能をしっかり活用できているおかげです。
他の部署からパケテン事業推進室へ転属になり、初めて『Re:lation』を触った社員も、特に私からレクチャーすることなく自然に使いこなしています。
ー 『Re:lation』で最も評価いただいている機能をお聞かせください
天野さん:2年ほど前からオプションとして契約している「スマホアプリ」の機能が特に便利ですね。私たちの仕事柄、展示会やイベント会場といったPCをすぐ開けない外出先で仕事をすることが多く、現場でメールだけでも確認したい時に困っていました。
そこで「スマホアプリ」のオプション機能を契約し、外出先からでもメールを確認したり、外部パートナーさんからの相談コメントに返信したり、簡単な内容であれば直接メール返信したりと、さまざまなシーンで活用しています。在宅中はもちろん、外出先への移動中や展示会の施工現場でも片手で『Re:lation』を活用できるのは便利ですね。また、スマホアプリも日々バージョンアップしているので、使い勝手がどんどん良くなっているのも嬉しいポイントです。
オフィス以外の現場でも効率的にメール対応したい企業におすすめしたい
ー 今後の展望についてお聞かせください。
天野さん:「パケテン」は、弊社としてはまだまだ成長しなければならない社内スタートアップ事業です。メインのお客様層であるスタートアップ企業と一緒に、展示会の出展を通して成長していきたいと考えております。
そのためには、展示会出展に対するハードルを下げることが重要です。展示会出展には壁や床の装飾、配布する頒布物を準備するだけでなく、当日お客様をご案内する人員や展示会後のフォローアップまで考える必要があります。そこで「パケテン」をご活用いただき、現場の装飾に関する業務の負担を減らすことで、より効果的な展示会を実現していただきたいですね。コロナ禍も落ち着き、海外からの展示会参加者も増えている今こそ、展示会施策に着手するタイミングだと思います。
ー 『Re:lation』はどのような企業におすすめできるでしょうか?
天野さん:メールでのお客様対応が必要な企業には、どのような業界でも活用できると思います。特に「スマホアプリ」の機能は、オフィス以外の現場でもメール対応が必要な仕事、たとえば建設関係やイベント運営を手掛ける企業にはおすすめしたいですね。オフィスにいても現場にいても、まるでインフラのようにお客様対応をワンチームで連携できるのは『Re:lation』の強みだと思います。